演題

PO9-3

抗血栓療法継続下での鼡径ヘルニア手術例の検討

[演者] 中山 義人:1,2
[著者] 米内山 真之介:4, 三浦 卓也:3, 渡邉 伸和:2, 袴田 健一:3
1:八戸市立市民病院 外科, 2:青森厚生病院 外科, 3:弘前大学大学院 消化器外科学, 4:青森市民病院 外科

近年,抗血栓薬を内服している患者数は増加しており,そういった患者への手術では出血や血腫形成のリスクのため,周術期の休薬やヘパリン置換が行われている.しかしながら,ヘパリン置換は血栓症のリスクを低下させないといった報告もなされており,抗血栓療法を継続しながら手術を行うことも選択肢の一つと考えられる.今回,抗血栓療法継続下に手術を施行した鼡径ヘルニア手術症例と抗血栓療法未施行もしくは従来通りに休薬した手術症例を比較し,抗血栓療法継続下での手術の安全性について検証した.症例は2014年7月から2016年3月までに施行された鼡径ヘルニア手術145例中,局所麻酔法かつ鼡径法で施行された75例を対象とした.抗血栓療法継続群と抗血栓療法未施行および休薬群の2群にわけ,手術時間,出血量,術後合併症,術後在院日数などについて解析した.抗血栓療法継続群が29例,抗血栓療法未施行および休薬群が46例で,手術時間,出血量,術後合併症,術後在院日数のいずれにおいても有意差は認めなかった.局所麻酔下,鼡径法による鼡径ヘルニア手術は,抗血栓療法の有無に関係なく安全に施行可能と考えられ,特に血栓症のハイリスク患者において有益である可能性が示唆された.
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