演題

PO8-4

当院における腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)について

[演者] 皆川 輝彦:1
[著者] 松本 悠:1, 長谷部 行健:1, 島田 長人:2
1:汐田総合病院外科, 2:東邦大学医療センター大森病院 総合診療・急病センター(外科)

2015年6月より,当院では,鼠径ヘルニアに対し,腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術のうち,腹腔内到達法による腹膜前修復法(transabdominal preperitoneal repair:TAPP)を行っている.今回当科におけるTAPP法に関して報告する.
2015年6月から2016年10月までで,当院では35例のTAPPを施行しており,その内訳は,ヘルニア分類Ⅰ型25例(内2例は両側),Ⅱ型7例(内3例膀胱上窩ヘルニア),Ⅲ型1例,Ⅳ型2例(一例は左Ⅰ-2+Ⅱ-2,もう一例は左Ⅰ-3+Ⅱ-1,右Ⅰ-1+Ⅱ-1+Ⅱ-2)となっている.手術適応は心肺機能などが保たれており,全身麻酔による手術が可能で,下腹部の手術,特に膀胱・前立腺などの腹膜前腔に操作が及ぶ手術歴のないものを手術適応としている.手術は全身麻酔下に仰臥位で,頭低位骨盤高位・軽度患側挙上とし,気腹圧は8mmHgとしている.トロッカーは臍部より10mm,患側は同じ高さで腹直筋外側から5mm,健側はやや低い位置に5mmトロッカー挿入し,まず腹腔内を観察し,内側臍ヒダ,正中臍ヒダ,精巣動静脈,精管,下腹壁動静脈などを確認.内側臍ヒダ基部外側の腹膜を切開し腹膜前腔に入り,まず内側を剥離しCooper靭帯を確認している.その後外側の腹膜を切開し,外側背側の腹膜のみを剥離し最初に剥離した内側の層(腹膜前腔)とつなげ,十分に腹膜剥離,精管・脈管の壁在化(parietalization)を行ったのち,腹側の剥離を外側から内側へと行っている.十分に剥離できたことを確認し,メッシュはBird soft mesh15cm×10cmを挿入し,タッカーでメッシュ最内側腹側,下腹壁動静脈の内外側,メッシュ最外側腹側,Cooper靭帯にメッシュを固定,腹膜閉鎖は4-0v-locを用い閉鎖している.合併症としては,TAPP開始当初術後に漿液腫を7例認めた(25%)が,その他は大きな合併症は認めておらず,再発も認めていない.今後,さらに症例を重ね手術手技の安定,手順の確立が必要と考えられた.
2015年6月より,当院では,鼠径ヘルニアに対し,腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術のうち,腹腔内到達法による腹膜前修復法(transabdominal preperitoneal repair:TAPP)を行っている.今回当科におけるTAPP法に関して報告する.
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