演題

PO7-6

TAPP法を施行した外膀胱上窩ヘルニアの4例

[演者] 石川 衛:1
[著者] 岩本 久幸:1, 近藤 優:1, 森 美樹:1, 笹本 彰紀:1
1:一宮西病院 外科

膀胱上窩ヘルニアは,正中臍襞と内側臍襞の間で膀胱上窩にヘルニア門を有するヘルニアであり,進展方向により内膀胱上窩ヘルニア,外膀胱上窩ヘルニアに分類される.日本ヘルニア学会の鼠径部ヘルニア分類ではII-1に相当する.内/外膀胱上窩ヘルニアいずれも報告例は少ないが,外膀胱上窩ヘルニアは鼠径部腫瘤として発見され,従来の前方アプローチでは内鼠径ヘルニアとして治療されていた可能性がある.当院では2015年よりTAPPを導入したが,短期間に外膀胱上窩ヘルニア症例を4例経験したので報告する.全症例においてポート配置は,臍上部にoptical法で5mmポート,左右側腹部にそれぞれ5mmポートを留置し3ポートとした.Meshはholding mesh14×10cmを全症例で使用し,Absorba Tackを使用した.<症例1>41歳女性.5-6年前より右鼠径部腫脹を自覚し,徐々に腫脹悪化してきたため受診.CTでは右鼠径部にNuck管水腫疑い.術中,正中臍襞と内側臍襞の間にヘルニア門をみとめ外膀胱上窩ヘルニアと診断.<症例2>74歳男性.右鼠径ヘルニアで紹介受診.術中,両側とも外/内/膀胱上窩ヘルニアの併存をみとめた(Ⅳ型).<症例3>59歳男性.1ヶ月前より左鼠径部腫脹を自覚し受診.CTでは左内鼠径ヘルニア疑い.術中,外膀胱上窩ヘルニアと診断.<症例4>62歳男性.左鼠径部腫脹を自覚し受診.CTでは両側内鼠径ヘルニア(左>右)疑い.術中,左膀胱上窩ヘルニアと診断.<考察>外膀胱上窩ヘルニアの術前診断は困難であるが,TAPPの導入により術中の正確な診断が可能となった.通常の内鼠径ヘルニアと比較して膀胱前腔の十分な剥離が必要であるが,全症例においてTAPP法で完遂した.
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