演題

PO7-5

腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術導入期における3D腹腔鏡使用の有用性

[演者] 渡辺 徹:1
[著者] 関根 慎一:1, 渋谷 和人:1, 橋本 伊佐也:1, 北條 荘三:1, 吉岡 伊作:1, 澤田 成朗:1, 奥村 知之:1, 長田 拓哉:1
1:富山大学大学院 消化器・腫瘍・総合外科学

【諸言】近年,鏡視下手術の普及と共に鼠径ヘルニア修復術に関しても腹腔鏡下修復術(TAPP: taransabdominal preperitoneal repair)が普及してきている.当院においても2015年より本格的に腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の導入を行い,2016年には約半数にTAPPが施行された.前方アプローチに比べTAPPによる鼠径ヘルニア修復術においては,日本ヘルニア学会によるヘルニア分類(JHS分類)を正確に行うことが可能でありより確実に修復することができる一方で,術者の手術手技習熟までに時間を要しlerning curveが長く,定常化するまで50例以上を要するとされる.特に導入初期の時期においては手術手技操作に難渋し前方アプローチに比しTAPPは手術時間がかかる.一方,当院では鏡視下手術おいて安全性や手術精度のより一層の向上を目指し2014年より3D 腹腔鏡を用いた手術を導入している.今回,導入初期のTAPPにおいて3D腹腔鏡を使用することでの手術精度の向上および手術時間短縮を目的とし,3Dおよび2D腹腔鏡それぞれを用いた腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術を比較検討したので報告する.
【対象と方法】対象は2016/4/1-11/30までに当院にて行った腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術8症例(JHS分類Ⅰ/Ⅱ/Ⅳ=3/3/1,男:女=7:1 ,平均63.8歳,右:左=6:2).手技:術者は患側の対側肩上に立ち,臍部と左右腹部合計3ポートを留置し手術を施行した.また,使用デバイスを全て統一し同一術者内での比較とした.3Dおよび2D腹腔鏡それぞれにおける手術時間,縫合時間,出血量,術後合併症などを検討項目とし比較した.
【結果】2Dに比べ3D腹腔鏡使用群で平均手術時間18分,平均縫合時間120秒の短縮を認めた.出血量,合併症に関しては両群において差が無かった.
【結語】3D腹腔鏡使用は手術時間,縫合時間の短縮に寄与しTAPP導入時期において有用である.
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