演題

PO7-1

鼠径ヘルニア手術の比較 ―直視下vs 鏡視下―

[演者] 大賀 丈史:1
[著者] 河野 麻優子:1, 橋本 直隆:1, 隈 宗晴:1, 野添 忠浩:1, 江崎 卓弘:1
1:福岡東医療センター 外科

【目的】高齢化社会の中で鼠径ヘルニアは幅広い年代や救急医療にも関連する疾患である.再発の問題などは手術の質に関係する問題も指摘される.鏡視下手術が年々増加する中でヘルニアに対する手術方法も変遷を来たした.当院も2013年から鼠径ヘルニアに対して鏡視下手術を導入した.導入時期の鏡視下鼠径ヘルニア手術を直視下ヘルニア手術と比較し検証したい.【方法】2013年から2015年に手術を施行した鼠径ヘルニアは131例であった.手術方法により直視下手術群をI群,鏡視下手術群をII群とし,I群とII群間での手術成績を比較した.検討項目:年齢,性別,左右差,既往歴,手術時間,入院日数,手術後在院日数,ヘルニア再発の有無.
【結果】男性120名,女性11名.平均年齢男性68才,女性75才.直視下ヘルニア手術施行群(以下,I群)66人,鏡視下ヘルニア手術施行群(以下,II群)65人.I群の平均年齢73才,男性72才,女性77才.左:右:両方=26:37:3.既往症:男性あり:なし=45:14.女性あり:なし=2:5.II群の平均年齢66才,男性65才,女性71才.左:右:両方=23:36:6.既往症:男性あり:なし=14:47.女性あり:なし=0:4.平均手術時間I:II=88:109(分),平均入院日数I:II=10.0:7.3(日),平均手術後在院日数I:II=7.1:5.0(日),再発例I:II=0:0(%).
【考察】救急医療や地域医療を支える様な医療機関で鼠径ヘルニアは頻繁に遭遇する疾患であり,当院でも直視下手術を導入し比較的安全に行っていた.鼠径ヘルニア手術の再発症例はフォロアップ期間が短いことや再発症例の他院への受診なども考えられるがなかった.手術時間は鏡視下手術群で長い傾向にあったが,平均入院日数や術後在院日数は短い傾向であった.ただし,高齢者,虚血性心疾患を有し抗凝固療法を行っている症例は直視下手術を行う傾向にあり,症例の全身状態を考慮し術式の選択が行われていたと考えられる.
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