演題

PN8-2

厚生局指導医療官の勤務経験

[演者] 山口 圭三:1
[著者] 主藤 朝也:1, 赤木 由人:1
1:久留米大学医学部外科学講座

【はじめに】大学病院勤務の消化器外科学会専門医が地方厚生局の指導医療官として勤務する機会を得たので,指導医療官の業務紹介と消化器外科領域における診療報酬請求の注意点について述べる.【経緯】指導医療官とは保険医療機関等が行った診療報酬請求の内容について,医学上の専門的見地から当該保険医療機関等に対する指導や監査を行う厚生労働省の医系技官を指す.全国的に充足率が低率であるため,人手不足解消の方策として,大学病院本院については,大学勤務医を,「指導医療官(通称DPC指導官)」として厚生労働省に一定期間(通常2年間)出向させた場合にDPC係数を上乗せする制度が2014年に導入され,私は2015年4月に着任した.【業務内容】(1)指導・監査業務:新規個別指導,診療所個別指導,病院個別指導があり,その準備としてレセプトを分析し指導症例を選定する.指導当日は診療報酬請求方法の誤りや診療録記載の不備があれば指摘し,是正する.指導後は,改善指摘事項や診療報酬の返還項目について,文書作成を行う.指導の結果,不正請求等が疑われると監査を実施する.(2)集団指導:新規登録保険医や更新医療機関を対象とした集団指導及び集団的個別指導を実施している.百人前後の聴衆を前にプレゼンテーションをする貴重な機会を得た.(3)疑義照会業務:保険請求時の疑義について,医療機関や審査支払機関からの問い合わせに対応している.初・再診料や入院基本料,各種管理料,リハビリテーション,麻酔等項目は多岐にわたる.消化器外科領域では,点数表に掲載されていない術式の診療報酬請求方法や複数手術実施時の診療報酬請求の問い合わせが比較的多い.点数表に掲載されていない術式については,「保険診療の対象としない」と判断されることもあるため,注意が必要である.疑義が生じた場合は,手術実施前にあらかじめ当局もしくは審査支払機関に問い合わせるのが良策である.【まとめ】正しい診療報酬請求のためには,医師がコスト意識を持つことが重要であり,自ら行った医療行為の算定要件については,必ず「医科点数表の解釈」等で確認する必要がある.
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