演題

PM9-1

腹腔鏡手術における小開腹創に対するグローブ法を応用した簡便なプラットホーム作成法

[演者] 小峯 修:1
[著者] 塩谷 猛:1, 山際 亮:1, 福島 慶久:1, 渋谷 肇:1, 渡邉 善正:1, 南部 弘太郎:1, 山田 太郎:1
1:さいたま市民医療センター 外科

【背景】腹腔鏡手術では標本摘出時に小開腹が必要となることも多く,摘出後の再気腹には簡便で低コストであるグローブ法が汎用されている.しかし消化器外科領域では標本摘出後に再建を行う手術も多く,プラットホームのないグローブ法での鉗子操作,スコープ操作は非常にストレスが多く,ある程度の習熟が必要である.今回われわれが行っているグローブ法を応用したプラットホーム作成法(Modified glove法: MG法)を供覧し,MG法の有用性を検討する.
【手術手技】①小切開創(通常臍部)にwound retractor(スマートリトラクター・XS-Mサイズ)を装着,②グローブの親指部分の先端を切除し,グローブの内側からバルーン付ブラントポート(Kiiバルーンブラントチップシステム12x130mm)の先端を挿入,バルーンの直上を1-0絹糸で結紮固定,③グローブをスマートリトラクターに装着しブラントポートのバルーンを腹腔内で拡張,④スマートリトラクターの腹壁外リングと皮膚の間にガーゼを回し,拡張シート部分とブラントポートをガーゼで締め込み仮想の腹壁を作成,⑤最後にブラントチップのバルーンとジェルコーンで仮想腹壁を挟み込みプラットホームが完成.
【方法】ドライボックスを使用し,従来グローブ法とMG法における一定のスコープ操作にかかる所要時間の計測(タイムトライアル)を行った.3名の医師が各々5回ずつ操作を行い所要時間の比較を行った.
【結果】2014年1月~2016年10月までに腹腔鏡下胃切除術34例,腹腔鏡下大腸切除術72例に対してMG法を施行したが,本法に起因する合併症ならびに器具の損傷は見られなかった.タイムトライアルでは3名全員ともにMG法で操作時間が有意に短かった(P<0.05).
【考察】本法は簡便・低コストであり,通常のポートと比較してまったく遜色ない操作感が得られることから,特別な習熟を必要としない有用な方法である.
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