演題

Risk calculatorを用いた食道癌術後の予後予測は可能か?

[演者] 竹内 優志:1
[著者] 竹内 裕也:1, 福田 和正:1, 須田 康一:1, 中村 理恵子:1, 和田 則仁:1, 川久保 博文:1, 北川 雄光:1
1:慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科

【背景】集学的治療の進歩にも関わらず依然食道癌術後再発は予後不良であり, より正確で簡便な予後予測が望まれる.食道癌においては,術後合併症が長期予後に影響を与えるという研究も散見されるが,我々はNCDを元に作成された食道癌術後短期死亡率を予測するRisk calculatorを用いて長期予後予測が可能か検討した.
【方法】当教室において,2012年1月から2016年1月までに食道癌に対して胸部食道全摘術を施行した患者174人を対象とした.手術は右開胸もしくは胸腔鏡下食道全摘術を行い,背景,長期予後に関して検討を行った.
【結果】男性:女性が142人 (81.6%):32人 (18.4%),平均年齢は65.2±8.4歳であり,cStageⅠ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ:69/34/44/12人だった.Risk calculatorに沿って30日死亡率,周術期死亡率を計算したところ,それぞれ平均1.10±2.31 %/ 3.33±4.46 %だった.そこでClassification and regression trees (CART)を用いて各々のcut off値を設定したところ,Risk calculatorにおける30日死亡率 >0.955 %および周術期死亡率 >3.715 %で全生存に関して有意差を認めた.また,単変量解析で同様に有意差を認めた因子である年齢,cStage,pStage,術後合併症の有無を含めて多変量解析を行ったところ,Risk calculatorにおける30日死亡率 >0.955 % (p<0.001)および周術期死亡率 >3.715 % (p<0.001)のみが有意な死亡危険因子であった.さらに無再発生存に関しても30日死亡率 >0.529 % (p=0.004)および周術期死亡率 >3.772 % (p=0.003)が有意な再発危険因子となった.
【結論】食道癌術後短期死亡率を予測するRisk calculatorで予後予測が可能であると考えられる.
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