演題

食道癌術後再発症例に対する救済治療に関する検討

[演者] 山本 悠太:1
[著者] 村中 太:1, 江原 毅人:1, 中村 聡:1, 竹内 大輔:1, 北沢 将人:1, 宮川 雄輔:1, 宮川 眞一:1
1:信州大学附属病院 消化器外科

【はじめに】食道癌術後再発症例の予後は不良であるが,再発後でも長期生存する症例を経験することもあり,再発後の治療については議論の余地がある.当院における食道癌術後再発症例に対する救済治療に関し,検討した.
【対象・方法】2003年1月から2016年3月まで当科において,根治切除を行った食道癌手術症例223例のうち,81例に再発をきたした.その中で,BSC症例を除外した78例を対象とした.初回再発病変に対して外科的切除または50Gy以上の放射線治療を施行した救済治療群(S群)20例とそれ以外(O群)58例に分け,臨床病理学的因子,再発因子,生存率を検討した.救済治療の選択基準に関しては,初回再発病変に対して外科的切除が可能である症例,または50Gy以上の放射線照射が可能である症例を対象とした.
【結果】患者背景に関しては,年齢,男女比,Performance Status,ASA,術前治療の有無に両群で有意差を認めなかった.病理学的因子に関しては,腫瘍の位置,病理組織型,深達度,リンパ節転移,pStageに有意差を認めなかった.再発因子に関しては,初発単独病変,リンパ節再発,領域内再発がS群で有意に多かった(それぞれp<0.001,<0.001,=0.001).Kaplan-Meier法を用いた生存分析では,MSTはS群32か月,O群8か月で,前者で有意に予後良好であった(p<0.001).比例ハザード分析の結果,救済治療は独立した予後規定因子であった(p<0.001,Odds ratio 0.265(95%信頼区間:0.134-0.521)).
【結論】食道癌術後再発症例において,初回再発病変に対して外科的切除または50Gy以上の放射線治療を行うことができた症例は有意に予後が良好であった.
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