演題

幽門側胃切除後の残胃癌に対する至適リンパ節郭清の検討

[演者] 片柳 創:1
[著者] 幕内 洋介:1, 刑部 弘哲:1, 新後閑 正敏:1, 千葉 斉一:1, 岩本 整:1, 壽美 哲生:1, 土田 明彦:2, 河地 茂行:1
1:東京医科大学八王子医療センター 消化器外科・移植外科, 2:東京医科大学病院 消化器外科・小児外科

【背景】医療技術の進歩や高齢化に伴い残胃癌の症例が増加している.【目的】残胃癌のリンパ節転移状況より至適なリンパ節郭清範囲について検討した.対象:当科で2000年10月以降に加療した残胃癌52例のうち幽門側胃切除後に残胃全摘術を施行した30例(男性26,女性4例).年齢中央値72.5歳.【方法】初回疾患(良性:B群,悪性:M群)によるリンパ節転移の傾向,予後,術前CRP, ALB, リンパ球, PNIについて検討した.【成績】結果:初回疾患(B群 / M群)は16 : 14例,初回手術から残胃癌手術までの期間はB群360,M群78ヶ月であった(p=0.0006).再建法(B-I / B-II / その他)は14 / 0 / 0 : 2 / 13 / 1例.病期Stage(IA, IB, IIA, IIB, IIIA, IIIB, IIIC, IV)は5,0,5,2,1,1,0,2 : 6:1:4:2:0:0:1:0で有意差を認めなかった(p=0.53).リンパ節郭清個数は13 : 11個(p=0.44),リンパ節転移を認めたのは7例(23.3%)で6 : 1であった.B群の転移頻度は#1 : 13%, #3a : 25%, #3b : 6%, #4sa : 13%, #4sb : 6%, #8a : 13%, #11p : 6%, #12p : 6%, #J1 : 14%であった.M群で転移を認めたのは1例(#1, 4sb転移あり)のみであった.脾摘は5 : 3, 腸間膜リンパ節転移はB-II再建のB群2例に認められた.再発は9例(30%)であった(遠隔LN4, 腹膜2,肝・胸膜・骨が各1例).5年生存率はB群61.7,M群57.9%で有意差を認めなかった(p=0.97).術前のCRP, リンパ球,PNIに差を認めなかったがALBは中央値でB群3.8, M群3.95でM群に有意な傾向を認めた(p=0.07).【結論】リンパ節転移頻度はB群に高かったが,両群ともに進行程度,予後には差を認めず悪性度は同等と考えられた.B-II再建後の症例は空腸間膜リンパ節郭清が必要と考えられた.
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