演題

当科における若年性胃癌切除症例の臨床的検討

[演者] 谷地 孝文:1
[著者] 和嶋 直紀:1, 室谷 隆裕:1, 小笠原 紘志:1, 佐藤 健太郎:1, 袴田 健一:1
1:弘前大学大学院 消化器外科学

【目的】若年性胃癌は未分化型が多く予後不良とされる.一方で,早期癌の場合には外科的切除により長期生存が期待できるとの報告も散見される.今回,当科における40歳以下の若年性胃癌手術症例の臨床病理学的特徴を明らかにするため検討を行った.
【対象】2010年1月から2016年11月までに当科で経験した40歳以下の若年性胃癌切除症例10例に関して検討した.【結果】平均年齢は36.5歳(29歳~40歳),男女比は男性5人,女性5人と性差は認めなかった,胃癌の家族歴は5例に存在した.pT1/2/3/4:3/1/3/3例,肉眼型0/1/2/3/4/5型:2/0/3/3/2/0例,pN0/1/2/3:5/1/2/2例,ly0/1/2/3:1/2/5/2例,v0/1/2/3:1/3/3/3例,組織型は未分化型が9例であった.術式はTG/DG:6/4例で,8例にR0手術が行われた.pStageはⅠ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ:4/1/3/2例であり,StageⅣ症例はいずれもCY1であった.StageⅡ,Ⅲ症例全例に術後補助化学療法が施行され,再発は1例に認め皮膚転移であった.癌死は3例で,術後癌死までの平均期間は14.7カ月であった.
【考察】若年性胃癌は未分化型ほとんどであり,脈管侵襲が高度であった.自験例において早期癌で再発をきたした症例は無く,早期診断,早期治療により長期生存が可能であると考えられた.また,進行癌においても根治切除後に術後補助化学療法を行うことで予後の改善が期待される.切除例における治療成績は通常群と比較し遜色がないとの報告もあり,積極的な外科的切除が重要であり,必要な症例には確実に術後補助化学療法を行うべきである.
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