演題

Stage II,III胃癌における,根治術後早期再発例の検討

[演者] 奥村 康弘:1
[著者] 熊谷 厚志:1, 井田 智:1, 布部 創也:1, 大橋 学:1, 比企 直樹:1, 佐野 武:1, 山口 俊晴:1
1:がん研究会有明病院 消化器外科

【背景】進行胃癌に対する根治術後では早期に再発を認める症例も少なくない.術後早期に再発が見られた進行胃癌症例について検討した.
【方法】2006年1月から200118年7月にがん研有明病院で根治切除が行われた胃癌pStageII,III症例において,術後1年以内に再発が見られた症例を早期再発群,術後1年より後に再発が見られた症例を後期再発群と定義し,臨床病理学的因子,再発形式を検討した.再発形式の検討にはカイ二乗検討を用い,早期再発のリスク因子の検討には多重ロジスティック回帰分析を用いた.【結果】全840症例のうち,術後再発がみられた症例は167例(早期再発群49例,後期再発群118例)であった.早期再発群の再発部位は肝臓(34%),リンパ節(28.3%),腹膜(24.5%)の順であったが後期再発群では腹膜(45%),リンパ節(20%),肝臓(7.5%)であり,有意に早期再発群で肝転移再発が多く見られた(P<0.001).早期再発群では術前CEAが高値であった(2.7 vs 1.9, P=0.026).多変量解析でpN2 もしくは3(Odds比3.51(95%信頼区間 1.03-16.71), P=0.044), 術後補助化学療法なし(同 3.38(1.14-7.85), P=0.006),術前CEA5以上(同 3.33(1.42-7.93), P=0.006),INF αもしくはβ(同 2.39(1.11-5.32), P=0.026)が早期再発のリスク因子であった.
【結語】早期再発群と後期再発群では再発形式が異なり,早期再発群では肝転移再発が多かった.pN2もしくは3,術後補助化学療法なし,術前CEA5以上,INFαもしくはβが早期再発のリスク因子であった.これらの因子を有する症例では早期再発に注意してフォローする必要があると考えられた.
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