演題

食道胃接合部癌に対する食道裂孔合併下部食道・噴門側胃切除の治療成績とその臨床病理学的特徴

[演者] 高橋 正純:1,2
[著者] 國崎 主税:2, 佐原 康太:1,2, 小原 尚:1, 近藤 裕樹:1, 松島 小百合:1, 大田 洋平:1,2, 遠藤 格:2
1:横浜市立市民病院 消化器外科, 2:横浜市立大学医学部 消化器・腫瘍外科学

【目的】当院における食道胃接合部癌の臨床病理学的特徴とその治療成績から下部食道・噴門側胃切除の適応とその治療戦略を検討する.
【対象と方法】対象は1992年から2015年までに当院における食道胃接合部癌52例.年齢中央値64歳,男女比43:9,病期I/II/III/IV: 9/13/17/13,分化/未分化型/扁平上皮癌:23/27/2,HER2陽性率37%,ly+ 78%,v+ 91%,平均長径69mm,食道浸潤長16.mm,胃浸潤長45mm,胃全摘:噴切比 31:21(腹部・下部食道は断端陰性となるよう全例切除),裂孔合併切除31例,No.110郭清18例 No.16郭清9例,平均食道切離長35mm.
I)各リンパ節の転移率: No.1 46%, No.2 29%, No.3 35%, No.4sa 5.8%, No.4sb 7.7%, No.4d 3.8%, No.5 0%, No.6 5.8%, No.7 33%, No.8a 3.8%, No.8p 0%, N0.9 9.6%, No.10 7.7%, No.11 12%, N0.12a 0%, No.16a1 2.0%, No.18 0%, No.19 2.0%, No.20 3.8%, No.110 3.8%, No.111 3.8%, No.112 0%, No.108 0%. 2) 5年生存率;病期別 I /II/III/IV 100/100/45.7/29.2%,胃全摘/噴切 III 66.7/53.6% IV 33.3/30.3%,No,16郭清有/無 87.5/47.4%,No,110郭清有/無 73.7/62.3%,脾摘有/無 61.3/69.2%,膵体尾部切除有/無 34.3/70.2%,分化/未分化型/扁平上皮癌 68.8/63.6/100%,ly因子0/1/2/3 100/70.7/50.0/33.3%,v因子0/1/2/3 100/60.8/83.1/33.3%% ,HER2陽性/陰性 70.2/66.7%(陽性例はトラスツマブ使用).
【結語】食道胃接合部癌の臨床病理学的特徴からNo.4d,5,6のリンパ節郭清を省略した噴門胃切除の適応が可能と思われた.No.110郭清の意義は明らかでなく,No.16郭清の意義は検討すべきと考えられた.Ly因子陽性例に対する術後化学療法やHER2陽性例に対するトラスツマブ併用化学療法の意義は高いと思われた.【成績】
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