演題

直腸脱手術患者に対する体組成評価の検討

[演者] 甲田 貴丸:1
[著者] 船橋 公彦:1, 三浦 康之:1, 牛込 充則:1, 塩川 洋之:1, 栗原 聰元:1, 小池 淳一:1, 鷲澤 尚宏:2, 島田 英昭:1, 金子 弘真:1
1:東邦大学医療センター大森病院 消化器センター(外科), 2:東邦大学医療センター大森病院 栄養サポートチーム

【はじめに】直腸脱は直腸の全層が脱出し,良性疾患であるが生活の質が著しく障害されるため手術が必要となる.直腸脱の原因として,骨盤底筋群および支持組織と肛門括約筋の弱体化や直腸結腸の重責など諸説ある.
【方法】全身の筋肉量の低下が直腸脱の成因の一つになると仮定し,当院で手術を行った直腸脱患者に対して医療用体組成計 (Biospace 社,InBody S20)を用いて生体電気インピーダンス法(BIA法)によって全身の筋肉量,体脂肪率の測定を行った.
【結果】2016年5月~11月までに当院で手術を行った17例の直腸脱患を対象とした.3例に経会陰手術,14例に腹腔鏡下直腸固定術を施行し,年齢の中央値は75歳(32-92),性別は男性3名/女性14名(経腟分娩歴有/無:12例/2例,子宮脱の治療歴2例)であった.術後合併症は2例(尿路感染症,誤嚥性肺炎)に認められた.
BIA法にて測定された骨格筋量の中央値は18.7㎏(8.9-33.3),体脂肪率は26.9%(9.8-51.6)であった.それぞれ身長から求められた正常範囲を元に,骨格筋量をサルコペニア群/正常群:6例/8例,肥満かつサルコペニア群/正常群:4例/13例の2群に分類し,年齢,性別,術後合併症の有無について検討した.また女性の14例について子宮脱の有無,経腟分娩歴の検討も行った.
骨格筋量は年齢とr=-0.774と有意な負の相関を示し,性別においてもP=0.017と有意差を認めた.
サルコペニアに関しては年齢のみでP=0.043と有意差を認めるのみであった.
サルコペニア肥満においても同様に年齢のみP=0.031と有意差を認めた.
【結果】BIA法にて測定されたサルコペニアは42.8%,サルコペニア肥満は23.5%に認めた.
サルコペニア,サルコペニア肥満は年齢のみに有意差を認めたが,性別,術後合併症,子宮脱の有無,経腟分娩の有無に有意差を認めなかった.
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