演題

double staple technique再建時のair leak test陽性例に関する検討

[演者] 谷島 裕之:1
[著者] 木村 正道:1, 辰林 太一:1, 冨永 敏治:1, 中瀬 隆之:1, 前田 恒宏:1, 岩倉 伸次:1, 白井 康嗣:1, 堀内 哲也:1
1:大阪南医療センター 外科

[目的] double staple technique (DST)再建時に行うair leak test (ALT)と縫合不全の発生との関連性,ならびに,ALTが陽性となった症例について検討を行った.
[方法] 2007年1月から2016年6月までの間に,腹腔鏡下大腸切除後の再建法としてDST再建を行った260例を対象として,後ろ向きに検討した.
[結果] 全260例中202例(77.7%)にALTを施行した.ALT施行群202例中16例(7.9%)に,ALT非施行群58例中2例(3.4%)に術後縫合不全を認めた.縫合不全の発生に関して両群間に優意差は認められなかった(p=0.378).ALTの方法として,内視鏡を用いた症例が13例(6.4%),経肛門的にチューブを挿入して行った症例が189例(93.6%),いずれの症例でも圧のモニタリングは行われていなかった.ALT施行群202例中6例(3.0%)でALT陽性であった.全6例中,5例が男性で,腫瘍の原発部位はS状結腸であった.進行度は0が1例,IIIが2例,IVが3例であった.腫瘍による閉塞のため術前経肛門的イレウス管が挿入されていた症例が1例,虚血性腸炎を発症していた症例が1例,同時性多発肝転移のため原発巣切除前に化学療法が行われていた症例が,それぞれ1例であった.腸管切離は1例で自動縫合器を2回使用していたが,他は1回で切離していた.ALT陽性となった原因としては,アンビルヘッドに巾着縫合で縛り付けた腸管が逸脱したと推定された症例が3例,不明が3例であった.air leak部に対しては,全例で縫合補強が行われ,補強後のALTが陰性となっていることが確認されていた.3例で回腸人工肛門が造設されたが,全例閉鎖術が施行されていた.全6例とも縫合不全は認められなかった.
[結論] ALT施行の有無は縫合不全の発生の有無には関連しなかったが,ALT陽性例に対しては追加縫合などの処置を加えることで縫合不全を回避できた.アンビルヘッドへの腸管の固定を確実にすることで,ALT陽性率が低下する可能性がある.
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