演題

Cysteine dioxygenase type1遺伝子プロモーター領域のメチル化と大腸癌adenoma-carcinoma sequenceの関連

[演者] 小嶌 慶太:1
[著者] 山下 継史:1, 加藤 弘:1, 大泉 陽介:1, 五十嵐 一晴:1, 田中 俊道:1, 横井 圭吾:1, 石井 智:1, 西澤 伸恭:1, 渡邊 昌彦:1
1:北里大学医学部 外科

目的:大腸癌の発癌はadenoma-carcinoma sequenceによって説明される.本研究ではCDO1遺伝子のメチル化異常と大腸癌の発癌の関連について明らかにすることを目的とした.対象と方法:2000年1月1日から2000年12月31日までに当施設で,大腸癌の診断で手術治療を受けた107例と,90例の腺腫を対象とした.定量的メチル化特異的PCR を用いてメチル化の程度を比較した.結果:大腸癌組織で有意に非癌粘膜に比べてメチル化が高度に認められた(p<0.0001).メチル化の程度はadenoma-carcinoma sequenceの発癌過程に従って上昇していった.実際に正常粘膜,腺腫,癌組織とでメチル化の程度を比較すると,正常粘膜とlow grade adenomaでは有意に腺腫でのメチル化が高度であった(p<0.0001).High grade adenomaはlow grade adenomaに比べ有意に高度にメチル化を認めた(p=0.001).しかし,high grade adenomaと癌組織とでは有意差は認めなかった.癌組織においては肝転移症例は非肝転移症例に比べ有意にメチル化の程度が高度だった(p=0.02).結論:CDO1遺伝子のメチル化の程度はadenoma-carcinoma sequenceの発癌過程に従って蓄積されており,また大腸癌の進行に関連していることが明らかとなった.
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