演題

大腸癌術後の吻合部に発生した悪性リンパ腫2例

[演者] 加藤 秀明:1
[著者] 渡邊 透:1, 定村 花梨:1, 岩城 吉孝:1, 堀口 雄大:1, 栃本 昌孝:1, 川口 雅彦:1
1:横浜栄共済病院 外科

症例1,70代,女性.2012年11月に上行結腸癌に対して結腸右半切除術を施行した.再建はfunctional end to end anastomosis法で行った.病理検査結果は,type2,tub2,35*25mm,SS,int,INFb,ly1,v1,n1,stageⅢaであった.術後はFOLFOXによる補助化学療法を6か月行い,再発転移なく経過した.2016年8月の下部内視鏡検査で吻合部にかかる2型腫瘍性病変を認めた.生検では悪性リンパ腫が疑われ,Gaシンチで同部位に集積を認めた.大腸癌術後の吻合部に発生した悪性リンパ腫の診断で吻合部切除を行った.病理検査結果は,malignant lymphoma(non-Hodgkin lymphoma),diffuse B-cell lymphomaであった.症例2,80代,男性.2013年1月に上行結腸癌のEMR後垂直断端陽性に対して結腸右半切除術を施行した.再建はfunctional end to end anastomosis法で行った.病理検査結果は,type0-
Ⅱa,tub1,sm(800μm),ly0,v0,stageⅠ,手術標本では遺残病巣は認めなかった.術後は転移再発なく経過したが,2016年9月の下部内視鏡検査で吻合部に2型腫瘍性病変を認めた.生検で悪性リンパ腫と診断し,症例1と同様にGaシンチで同部位への集積を認めた.術前に悪性リンパ腫と診断して吻合部切除を行った.病理検査結果は,Malignant lymphoma(non-Hodgkin lymphoma),diffuse B-call lymphomaであった.上記2症例はいずれも吻合部小腸側からの発生で,症例2はリンパ節転移を認めた.小腸悪性リンパ腫は消化管の悪性リンパ腫のうち胃についで多いとされているが,吻合部結腸側に及んで発生したものの報告は見られない.上記につき,文献的考察を加えて報告する.
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