演題

腹腔鏡下大腸切除術の術前点墨マーキング法の検討

[演者] 北條 荘三:1
[著者] 渡辺 徹:1, 関根 慎一:1, 橋本 伊佐也:1, 渋谷 和人:1, 吉岡 伊作:1, 澤田 成朗:1, 奥村 知之:1, 長田 拓哉:1, 廣川 慎一郎:1,2
1:富山大学大学院 消化器・腫瘍・総合外科学, 2:富山大学大学院 地域先端医療学

腹腔鏡下大腸切除術の普及に伴い,漿膜面から肉眼的に確認できないことが予想される病変に対する,大腸内視鏡によるマーキングは,ほぼ必須の処置となっている.マーキングを行う目的として,①病変部と主幹動脈との位置関係の把握し,手術におけるリンパ節郭清の範囲設定を行う.②術中に病変部位を的確に把握し,腸管の口側および肛門側の切除ラインを設定する.以上の2点が挙げられる.当院におけるマーキング法は,①の目的のために病変部へのclipによるマーキングを施行.(ただし下部直腸の病変では,直腸切除に用いる自動吻合器操作の妨げになるためclipは用いず.)その後の造影CT検査にて,病変部と支配動脈を決定し郭清領域を決める.また②の条件のため,墨汁による点墨法を行っている.点墨法は,局注針を用いて粘膜下への生食注入後に0.2-0.5ml墨汁を注入する方法にて行っている.また腹腔鏡下にて確認し易いように,腸管内水平面を形成させ,腹側を中心に点墨を行うことを原則としている.
目的:腹腔鏡下大腸切除術における術前内視鏡による点墨マーキング法による病変確認の可否をカルテベースに後ろ向きに検討する.対象:2014-2015年に当科で施行した腹腔鏡下大腸切除術75例のうち,術前点墨マーキングは15例に行われていた.内訳は,T1:7例,T2:5例,ESD後追加切除:3例.手術中の点墨部位の同定は13/15例で可能であった.2例で点墨不明瞭な症例を認めた.また1例は点墨の腹腔内散布を認めていた.現在の方法で不十分な症例を認め,現在の点墨マーキング法には一部改善が必要と思われた.
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