演題

腹腔鏡下結腸切除における体腔内吻合と体腔外吻合の比較検討

[演者] 清家 和裕:1
[著者] 亀高 尚:1, 牧野 裕庸:1, 深田 忠臣:1, 鈴木 崇之:1, 山下 和志:1, 斎藤 学:1
1:小田原市立病院 外科

緒言:腹腔鏡下結腸切除における体腔内吻合は腸液の漏出に伴う腹腔内汚染の危惧があり,また,それに伴う腹膜播種の懸念が指摘されている.今回我々は術後の血液データにて炎症所見を検討することを目的とした.対象および方法:2013年11月から2016年11月までに鏡視下体腔内吻合を施行した26例.男性9例,女性17例.年齢49~84歳.疾患は癌20例,腺腫5例,粘液腫,虫垂重積症1例.部位はV/C/A/T/D/S,3/4/13/3/1/1例,AとDの二重癌1例.胃癌との重複癌1例.癌の病期は0/I/II/IIIa/IIIb期4/3/9/3/1例.同時期に体腔外吻合をした24例を対照群として,全例術後6病日まで連日採血を行い,白血球,好中球,CRP,アルブミン値を測定して比較した.結果:全例同一術者が行い,術式はclosed methodの機能的端々吻合で,挿入口閉鎖はリニアステープラーで行った.術中トラブルはなく,術後合併症も軽度の皮下膿瘍1例のみで,縫合不全,腹腔内膿瘍は認めなかった.術後白血球,好中球数,アルブミン値に両群間に有意差は認めなかったが,術後2病日のCRPは体腔内吻合群で有意に高く,体腔内吻合群で20mg/dl以上が7例,15 mg/dl以上が14例に対して,体腔外吻合群では20 mg/dl以上は2例,15 mg/dl以上は5例であり,体腔内吻合群に高CRP血症症例が多かった.また,体腔内吻合群の20 mg/dl以上の3例に腹膜または遠隔再発を認めた.考察:体腔内吻合の高CRP血症は腹腔内汚染との関連が推測されたが,予後との関連は今後の症例の集積が必要と考えられた.結語:腹腔鏡下結腸切除における体腔内吻合では高CRP血症例が多く認められた.
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