演題

横行結腸癌における腹腔鏡手術と開腹手術の比較検討

[演者] 夏目 壮一郎:1
[著者] 山口 達郎:1, 松本 寛:1, 中野 大輔:1, 中山 祐次郎:1, 河村 英恭:1, 高雄 美里:1, 森 武生:1, 高橋 慶一:1
1:がん・感染症センター都立駒込病院 外科

【背景】
横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術は難易度が高く,安全かつ確実に行うことが重要である.特に,進行横行結腸癌に対しては確実なD3郭清が必須であるが,実際に手術成績を開腹手術と比較された報告は少ない.そこで今回我々は,当院における進行横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術と開腹手術を比較し検討した.
【対象と方法】
2008年4月から2015年11月までに当科で扱ったcStage II/IIIの初発横行結腸癌手術症例101例を対象とした.多発癌症例は除外した.開腹手術(Open)群,腹腔鏡手術(Lap)群に対し,手術成績,短期成績,長期成績の比較検討を行った.術後合併症についてはClavien-Dindo分類のGrade II以上とした.
【結果】
全症例のうちOpen群が71例,Lap群が30例であった.患者背景では,Open群でcStage III (p=0.0036),壁深達度の深い症例 (p=0.048)が多かった.年齢,性別,BMI,占拠部位では差を認めなかった.手術成績に関して,両群でリンパ節郭清個数(横行結腸部分切除術:Open群中央値16.1個, Lap群中央値 18.4個 (p=0.13), 右半結腸切除術 : Open群中央値 30.6個, Lap群中央値 35.2個 (p=0.68))に差は認めなかった.Lap群で出血量 (Open群中央値140ml,Lap群中央値14.2ml (p<0.0001)),術後在院日数(Open群中央値12.0日間,Lap群中央値 8.43日間(p<0.0001))が少なかった.手術時間,リンパ節郭清度,切除断端,根治度,術後合併症に関しては両群に差は認めなかった.長期成績に関して,両群間で再発率や無増悪生存期間,全生存期間に差を認めなかった.
【結語】
進行横行結腸癌に対する腹腔鏡手術は開腹手術と同様に安全に施行可能であった.出血量,術後在院日数は腹腔鏡手術で低値であった.
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