演題

PO6-5

混合型肝癌7例の検討

[演者] 植木 伸也:1
[著者] 中西 一彰:1, 砂原 正男:1, 加藤 絋一:1, 長瀬 勇人:1, 佐藤 利行:1, 笠島 浩行:1, 久留島 徹大:1, 鈴木 伸作:1, 木村 純:1
1:市立函館病院 外科

混合型肝癌は比較的稀な原発性肝癌であり,肝細胞癌と胆管細胞癌の両方の性質を併せ持つと言われているが,その病理学的特徴はいまだに不明な点が多い.
2008年4月から2015年4月までの7年間に当科で経験した混合型肝癌7例において背景因子,腫瘍マーカー,手術術式,病理所見,予後などを検討した.
表に示すように,男女比は5:2で平均年齢は70.9歳,背景肝は,HCV 3例,non B non C 3例,アルコール性が1例であり,それらのうち肝硬変を伴うものは2例で,他は慢性肝炎であった.腫瘍個数に関しては2例が多発で,5例が単発であった.腫瘍マーカーは,5例でAFP,PIVKAⅡのいずれかが上昇していたが,それ以外の2例のうち1例でCEAが軽度上昇していた.亜区域切除が2例で施行され,部分切除は5例に施行された.すべての症例でsurgical marginは(-)であった.混合型肝癌の病理組織診断の内訳は,3例で肝細胞癌の成分と胆管細胞癌(CCC)成分だけでなく,細胆管細胞癌(CoCC) の成分も含んだ多彩な分化傾向を示しており,WHOの分類におけるsubtypes with stem cell featuresに相当するものと考えられた.なお,そのうちの1例は再発の際に肉腫様変化を来たした特異な症例であった.その他の症例については,少量のCoCC成分を含むものが2例,一部がCCCの成分となっているものが2例であった.
予後に関しては4人が再発で死亡,3人が生存しているが生存者のうち2例がすでに再発しており,過去の報告と同様,予後は不良であった.今後さらなる経過観察と症例の蓄積が必要と考えられる.

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