演題

PM6-6

複雑な胆道手術の安全性向上:蛍光イメージングによるナビゲーション

[演者] 戸田 健夫:1
[著者] 河口 義邦:1, 田中 信孝:2, 野村 幸博:2, 永井 元樹:2, 金子 順一:1, 阪本 良弘:1, 長谷川 潔:1, 國土 典宏:1
1:東京大学医学部附属病院 肝胆膵外科・人工臓器移植外科, 2:国保旭中央病院 外科

背景:胆道手術において強い炎症・癒着,複数回の手術既往,Mirizzi症候群などは胆管損傷のハイリスクである.インドシアニングリーンを用いた蛍光イメージング(ICG蛍光法)を複雑な胆道手術の術中ナビゲーションとして応用するための工夫を報告する.
方法:経皮経肝胆道ドレナージ(PTGBD)を要した胆嚢炎(n=2),経十二指腸胆嚢ドレナージ(EUS-GBD)を要した胆嚢炎(n=1),肝内結石症(n=1),Mirizzi症候群(n=1),胆管十二指腸吻合術後の胆管癌(n=1),内視鏡的逆行性胆管造影時の胆管穿孔(n=1)に対する手術中,PTGBDもしくは内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENBD)からICG(0.025mg/mL)を投与し,赤外観察カメラ(PDE-NEO:浜松ホトニクス,PINPOINT:Novadaq)を用いて観察した.
結果:ICGの胆管直接注入により,胆管のみを蛍光として認識可能であった.炎症のある脂肪織内で胆嚢管・総胆管の同定(図1,図2),後区域先行分岐の解剖の同定(図3),総胆管の同定(図4:Mirizzi症候群,図5:胆管十二指腸吻合後の総胆管の認識),ENBD穿孔部同定と術中ナビゲーションとして応用可能であった.
結論:ICG直接胆管注入による蛍光胆道造影は,ICG静脈注入と比べた場合,周囲の構造(肝臓・脂肪織)で蛍光を呈さないため,鋭敏に胆管のみを認識可能であり,術中ナビゲーションとして有利な方法と考えられた.複雑な胆道手術の安全性を向上させることが期待される.

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