演題

PM4-7

胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢亜全摘出術

[演者] 神田 知洋:1
[著者] 真々田 裕宏:1, 谷合 信彦:1, 中村 慶春:1, 松下 晃:1, 吉岡 正人:1, 清水 哲也:1, 勝野 暁:1, 古木 裕康:1, 内田 英二:1
1:日本医科大学付属病院 消化器外科

(目的)胆嚢頚部に炎症性硬化を伴った胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術はCalot3角の展開及び構造物の同定が困難であり,胆管損傷などの合併症の危険を有する.近年,各施設で高度胆嚢炎症例に対する腹腔鏡下胆嚢亜全摘術(LSC)の有用性が報告されているが,当科においても比較的良好な成績をおさめているため報告する.
(方法)2013年から2016年12月まで施行した腹腔鏡下胆嚢摘出術739例のうち,15例にLSCを施行した.今回,当院におけるLSCの手術成績について報告する.
(手術手技)通常の4ポートで施行.胆嚢頚部の炎症高度で剥離困難な症例,または胆嚢壊死を認める症例にLSCを施行した.胆嚢頚部を遺残させる場合は,頚部で胆嚢壁を切離し,胆嚢内腔を確認して結石を除去する.遺残した胆嚢頚部は全層にて閉鎖縫合した.肝床部を遺残させる場合は遺残した胆嚢粘膜を焼灼した.全症例において肝床部にドレーンを留置した.
(結果)男:女は8: 7.平均年齢は69.1歳.重症度はガイドラインで重症2例,中等症9例,軽症4例であった.頚部遺残症例は12例,肝床部の胆嚢壁遺残症例は3例であった.平均手術時間:208分,平均出血量:190ml(胆汁を含む),平均術後在院日数:8.4日であった.術後合併症は認めなかった.また現在までに胆嚢炎,胆嚢癌の発症は認めていない.
(結語)LSCは高度炎症症例に対し,重篤な合併症を避けうるという観点から非常に有用な術式であると思われる.
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