演題

PL5-2

膵Solid Pseudopapillary Neoplasmに対する外科治療

[演者] 山田 豊:1
[著者] 関岡 明憲:1, 野村 明芳:1, 大山 慧:1, 高橋 俊明:1, 福本 弘二:1, 漆原 直人:1
1:静岡県立こども病院小児外科

Solid Pseudopapillary Neoplasm(以下SPN)は主に若年女性に好発する比較的稀な膵腫瘍である.全膵腫瘍の0.3-2.7%程度を占める分化方向不明な上皮性腫瘍であり,無症状で偶発的に発見されることが多いとされる.腫瘤は皮膜を有し,内部に充実部分と出血性壊死による嚢胞部分が共存し,また石灰化を伴うこともある.ほとんどの症例で良性の経過をたどるが,10%前後にリンパ節転移,肝転移,腹膜播種など生物学的に悪性と考えられる症例も存在する.当科では2006年1月から2016年1月までに7例のSPN小児例に対して手術を行った.年齢は8~12歳(平均10歳)で6例が女児,1例が男児であった.腫瘍長径は24.4~60.7mm(平均39.4mm)で,全例が単発のものであった.腹痛を契機に発見されたものが5例と多く,3例で嘔吐症状を伴っていた.CTでは6例で造影効果が非常に弱く,1例は早期相から漸増型の造影効果を示していた.石灰化を認めたものは1例であった.術式の内訳は膵部分切除術1例,膵尾部切除術2例,膵体尾部切除術1例,膵分節切除術1例,膵頭十二指腸切除術1例,腹腔鏡下膵尾部切除術1例であり,膵尾部切除を施行した症例で例術後脾梗塞を1例に認めた.全例でリンパ管浸潤およびリンパ節転移を認めなかった.核分裂像も全例で0-1/50HPF程度で,本検討では核分裂像の目立たない症例がほとんどであった.現在,全例で術後無再発生存中である.SPNの小児例においては成人と比較し有症状のものの割合が多かった.本検討の結果からもSPNに対しては縮小手術を基本とすることが可能であり,近年報告されている腹腔鏡下手術も適応できるものと考える.
詳細検索