演題

PK6-4

当院での膵頭十二指腸切除術における膵切離法の工夫と成績

[演者] 増田 崇:1
[著者] 松本 敏文:1, 天野 翔太:1, 久保 信英:1, 廣重 彰二:1, 川中 博文:1
1:別府医療センター 外科・肛門科

【背景】膵頭十二指腸切除術における術後膵液瘻は,依然高率で,その合併症を減らすべくさまざまな手技が報告されている.今回,当院で行っている膵切離法および再建法の成績を検討し,その工夫を報告する.【対象】2011年10月から2016年11月までに当科で経験した膵頭十二指腸切除術42例を対象とした.【膵切離法および膵空腸吻合法】膵切離に先立ち,術中エコーを施行し,主膵管の位置を確認し,膵前面に電気メスでマーキングする.膵切離は超音波凝固切開装置を用い,尾側より順次施行する.主膵管近傍は尖刃刀の腹で膵実質を削りながら検索し,主膵管を同定し,3-0Silkでテーピングする.残りの膵実質をすべて超音波凝固切開装置にて切離する.主膵管径を測定し,チューブのサイズを選択する.2013年3月以前は,主膵管径3.5mm以下の症例は外瘻としていたが,それ以降は,すべてlost stentとしている.消化管再建はChild変法で行った.膵管空腸吻合は粘膜吻合(8-12針)とし,膵断端は空腸壁に柿田変法にて密着させた.【結果】年齢の中央値は73.5歳(51-85歳),男性32人/女性10人であり,原疾患は,膵癌26例,胆管癌9例,乳頭部癌4例,十二指腸癌1例,慢性膵炎1例,良性膵腫瘍1例であった.術式はPPPD26例,SSPPD7例,PD9例であり,門脈切除再建は8例(19%)に行った.Lost stent 33例/外瘻9例に行い,手術時間は469分(348-690分),出血量は800ml(170-4440ml)であった.術後合併症は13例(31%)に認め,そのうちGrade B以上の膵液瘻5例(11.9%),胃排泄遅延6例(14.3%)であった.ドレーン抜去は術後6.5日(4-50日),術後在院日数は23.5日(9-79日)であった.【結語】当院での膵切離,膵空腸吻合法は安全で,許容できうる成績であると考えられた.
詳細検索