演題

PK6-2

当科における柿田式・Blumgart変法密着法の手術成績の検討

[演者] 眞壁 健二:1
[著者] 新田 浩幸:1, 高原 武志:1, 長谷川 康:1, 梅邑 晃:1, 秋山 有二:1, 岩谷 岳:1, 大塚 幸喜:1, 肥田 圭介:1, 佐々木 章:1
1:岩手医科大学医学部 外科学

【はじめに】
膵頭十二指腸切除後の膵液瘻は時に重篤な合併症を引き起こす可能性がある.この問題は未だ解決されておらず,膵空腸吻合の手技は重要な位置を占める.当科ではこれまで膵空腸吻合における膵実質-空腸漿膜筋層密着法として柿田式を行ってきたが,Blumgart変法による良好な手術成績の報告もあり2015年1月より同法も取り入れた.当院で施行したBlumgart変法の短期成績に関して報告する.
【方法】
2015年1月~2016年11月までに施行したsoft pancreas症例でのBlumgart変法による密着法14例(Blumgart群)と柿田式密着法によるsoft pancreas症例14例(柿田式群)に対し患者背景,手術成績について検討した.
【結果】
手術時間中央値は346分(257-559):359分(238-555)(P=0.91),出血量中央値は206ml(44-917):210ml(88-522) (P=0.76),在院日数中央値は32日(20-91):30日(21-68) (P=0.83)で有意差を認めなかった.膵管経中央値は2mm(1-8):2mm(1-7)(P=0.06)で膵管空腸粘膜吻合の結紮糸数は12針(8-16):12針(8-16)(P=0.10)であった.ISGPFの膵液瘻GradeB以上はBlumgart群でGradeB 6例(42.9%),柿田式群ではGradeB 8例(57.1%),両群でのGradeCはゼロであった.χ2検定において両群で膵液瘻の程度に有意差を認めなかったがBlumgart群で少ない傾向にあった.
【考察・結語】
Blumgart変法は柿田式に比べ縫合糸の結紮による膵裂傷を防ぐことができ,面で密着させることができる点に利点があるとされる.当院で施行した両群での膵液瘻の程度に有意な差はなかったが,Blumgart変法による密着縫合はGradeB以上の膵液瘻の発生を減少させる可能性があると思われた.
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