演題

PK5-2

予後からみた膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)に対する至適術式の検討

[演者] 和田 友祐:1
[著者] 村上 雅彦:1, 青木 武士:1, 榎並 延太:1, 藤森 聡:1, 古泉 友丈:1, 松田 和広:1, 山田 宏輔:1, 渡辺 誠:1, 大塚 耕司:1
1:昭和大学病院 消化器・一般外科

【目的】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の治療は,2012年に改訂された国際ガイドラインによって手術適応や経過観察基準が明確化されたが,術式に関する記載は無く,リンパ節郭清を伴う定型的膵切除術や,機能温存を目的とした縮小手術,腹腔鏡下膵切除術などを個々の症例に応じて決定しているのが現状である.今回,教室における手術症例を基に,IPMNに対する至適術式ついて検討する.【対象と方法】2006年から2016年にIPMNに対して外科的切除を行った45例を対象としてretrospectiveに検討した.【結果】男性28例,女性17例で,平均年齢は67.5(35-85)歳であった.術式は膵頭十二指腸切除26例,膵体尾部切除18例(開腹6例,腹腔鏡12例),膵全摘1例であった.主膵管型IPMNの7例のうち,high-risk stigmataでは3例中2例に浸潤癌を認めた.主膵管径5~9mmのいわゆるworrisome featureで4例中2例に浸潤癌を認め,そのうち1例は術後6ヶ月で再発原病死に至り,予後不良であった.分岐型IPMNの22例のうち,worrisome featureの14例では浸潤癌を認めなかったのに対し,high-risk stigmataでは8例中2例に浸潤癌を認めた.混合型IPMNの16例では,high-risk stigmata,worrisome featureのいずれにおいても浸潤癌を認めなかった.【結語】主膵管型IPMNに対しては,浸潤癌が高率にみられることを考慮して,high-risk stigmata,worrisome featureのいずれの場合においても,膵癌に準じた定型的膵切除の選択が妥当であると思われた.分枝型IPMNのworrisome featureおよび混合型IPMNでは,浸潤癌を認めなかったことを考慮すると,ガイドラインに準じた経過観察が適切であるが,有症状例や若年例などで手術を選択する場合は,腹腔鏡手術や機能温存を目的とした縮小手術が選択肢として推薦されると思われた.
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