演題

PK4-6

当科における膵IPMNの縮小手術の検討

[演者] 齋藤 匠:1
[著者] 三木 厚:1, 遠藤 和洋:1, 小泉 大:1, 笹沼 英紀:1, 佐久間 康成:1, 堀江 久永:1, 細谷 好則:1, 北山 丈二:1, 佐田 尚宏:1
1:自治医科大学附属病院 消化器外科

【目的】2012年にIntraductal papillary-mucinous neoplasms (IPMN)国際診療ガイドラインが改訂され,それに準じた治療が広く行われている.しかし,術式に関しては明確な記載はなく,各施設の基準によるところが大きい.当科では縮小手術として膵分節切除および膵鈎部切除術を行っている.当科におけるIPMN手術例を臨床病理学的に解析し,縮小手術の適応について検討した.
【方法】当科における術式の選択は膵体尾部切除(DP),膵頭十二指腸切除(PD),膵分枝切除,膵鈎部切除,膵全摘,残膵全摘である.2006年から2016年までの当科で手術治療を行ったIPMNの75例を対象とし,術式と病理学的な組織診断,断端の評価をretrospectiveに検討した.組織診断はWHO 2010分類に則った. 術中迅速病理診断で断端に明らかなHigh-grade dysplasia (HGD)以上が検出された場合,術中に追加切除を行っている.術式の内訳はDP20例,PD36例,膵鈎部切除2例,膵分節切除4例,膵全摘6例,残膵全摘6例であった.術後1年以上のfollow upが行われた症例は51例であり,再発の有無を確認した.
【結果】
術後永久標本病理検査にて断端に異型細胞が認められた断端陽性例は27例存在し,主病変の内訳はHGD4例, Intermediate-grade dysplasia (IGD)3例, Low-grade dysplasia (LGD) 20例であった.
再発例は6例で,全て当院で初回手術が行われ,再手術で治癒切除が可能であった.初回手術の主病変はcarcinoma4例,HGD1例,IGD1例であり,断端はHGD1例,IGD2例, LGD2例,陰性1例であった.再発例は,断端再発ではなく,全例に残膵全摘が行われた.膵分節切除例および膵鈎部切除例の5例中5例で断端に高度異型細胞は見られず,経過中の再発例も認めていない.
【考察】
膵IPMN切除例には,癌以外の症例も多く存在し,膵外分泌・内分泌などの機能温存の観点から可能な範囲での縮小手術が望ましく,膵IPMNにおいて縮小手術は選択肢の一つとなる.
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