演題

PK4-5

教室における分枝型IPMNの治療戦略

[演者] 浅野 之夫:1
[著者] 伊東 昌広:1, 川辺 則彦:1, 荒川 敏:1, 伊藤 良太郎:1, 清水 謙太郎:1, 伊勢谷 昌志:1, 河合 永季:1, 安岡 宏展:1, 堀口 明彦:1
1:藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 外科

【はじめに】2012年に膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm : IPMN)の国際診療ガイドラインが改訂された.主膵管型IPMNに関してはhigh-risk stigmataと考えられ,リンパ節郭清を伴う定型的な膵切除が推奨されている.一方,分枝型IPMNに関してはその手術適応,また術式決定に熟孝を要する.【目的】分枝型IPMNの手術適応と術式決定,また臓器温存術式の有用性の検討【方法】術前画像所見を病理組織学的に検証する.臓器温存術式を施行した症例の病理所見,術後経過,脂肪吸収能を検証する【対象】2005年1月から2016年8月までに教室で経験したIPMN80例中,分枝型IPMN(混合型を含む)62例を対象とした.術式の内訳はリンパ節郭清を伴う定型的な膵切除32例,臓器温存術式30例であった.【結果】分枝型IPMN62例のうち,low grade dysplasiaは49例,high grade dysplasia以上の所見を認めた症例は13例であった.high grade dysplasia以上の症例は,術前画像所見のうち主膵管径(5mm以上),嚢胞径(40mm以上),濃染結節ありが有意な所見であった.臓器温存術式を施行した30例中,high grade dysplasia以上の病理所見を呈した症例は2例のみであった.2例とも現在までに再発所見は認めなかった.臓器温存術式を施行した症例は,定型的な膵切除を施行した症例に比し,脂肪吸収能が有意に良好な結果であった.【まとめ】術前画像にて5mm以上の主膵管拡張,40mm以上の嚢胞径,濃染結節を有する症例に関してはhigh grade dysplasia以上の病理結果を考慮した術式を考慮する.分枝型IPMNのうち膵実質浸潤を認めないような症例では術後のQOLを考慮し臓器温存術式も推奨される.
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