演題

PK4-2

IPMN経過観察症例の検討

[演者] 高橋 大五郎:1
[著者] 加藤 祐一郎:2, 相澤 栄俊:1, 工藤 雅史:1, 大久保 悟志:1, 杉本 元一:1, 後藤田 直人:1, 高橋 進一郎:1, 小西 大:1
1:国立がん研究センター東病院 肝胆膵外科, 2:名古屋掖済会病院 外科

【背景・目的】
2012年のIPMN国際診療ガイドラインにおいて,即時的な切除適応となるHigh risk stigmataとしては10mm以上の主膵管径拡張,黄疸を伴う膵頭部病変,壁在結節の有無が挙げられている.当院においても,ガイドラインに準拠して経過観察,手術適応を決定している.ガイドラインに準拠して経過観察となった症例における臨床経過につき検討する.
【対象・方法】
2010年1月以降,当院初診でIPMNと診断され,経過観察の方針となった症例で,病変に対する評価を2回以上行った100例(111病変)を対象とした.臨床経過,主膵管径,嚢胞径,壁在結節の有無について検討した.
【結果】
平均年齢68.9歳,男性57例,女性43例.多発例を11例に認めた.病変の主座は膵頭部51例,膵体部49例で,主膵管型3例,混合型2例,分枝型95例であった.嚢胞径の増大を認めた症例は21例(18.9%),主膵管の増大を認めた症例は6例(5.4%)であった(平均観察期間23.8ヵ月,平均観察回数3.9回).high risk stigmata症例は初回診断時4例(4%)で,最終評価時には14例(14%)認めた.経過観察中,切除の方針となった症例は5例で,いずれも壁在結節の出現が疑われた症例であった.病理診断は,low grade dysplasia2例,high grade dysplasia2例,invasive IPMC1例であった.切除症例のうち4例は,初回診断時に主膵管径が5mm以上であった.嚢胞径が増大した症例は,急速に増大しており,経過観察中のどの時期にでも起こり得た.主膵管径が増大した症例は,緩除に増大した症例も急速に増大した症例も認められたが,比較的早期に増大する症例が多かった.いずれも,初回評価時の嚢胞径や主膵管径にかかわらず増大する可能性が示された.
【考察】
嚢胞径や主膵管径の大きさに関係なく病変は増大し得て,経過観察中どの時期にでも起こり得るため,長期的な経過観察が必要と考えられた.
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