演題

SY13-5

局所進行胆嚢癌に対する外科治療方針とその成績

[演者] 樋口 亮太:1
[著者] 谷澤 武久:1, 植村 修一郎:1, 出雲 渉:1, 松永 雄太郎:1, 椎原 正尋:1, 柿本 忠俊:1, 太田 岳洋:2, 古川 徹:3, 山本 雅一:1
1:東京女子医科大学病院 消化器外科, 2:荏原病院 外科, 3:東京女子医科大学病院 統合医科学研究所

【目的】局所進行胆嚢癌(GBC)に対する外科治療方針と成績を検討.
【対象・方法】1980~2014年のT2以深GBC320例を対象. 2005年以降治療方針を変更し多発肝転移や腹膜播種を切除適応から除外,胆管切除 (BDR) はBinf陽性や胆嚢管進展例にmargin確保で行い,リンパ節郭清(LND)のためのBDRはなるべく行わない.肝切除はR0が得られる最小術式を選択し, LNDの基本は2群で16番はサンプリング. LN転移のみが進展様式のGBCでLND目的のPDを考慮. Binf陽性例にはR0が得られる肝切除兼BDR (HPD含む)を行う.方針の根拠と上記方針となった時期前後の成績を検討した.
【結果】年齢66歳,女性186 (58%),肝切除は全層/胆嚢床/S4aS5/majorが65/85/69/101, 胆管切除なし/あり/PDが88/126/106, 門脈切除37, 肝動脈切除24であった.Overall survival (OS) による多変量解析では, H3 (HR 3.03), P3 (HR 4.93), N2 (HR 1.95), Hinf3 (HR 1.96), Binf2 (HR 2.05), R1切除 (HR 2.13), 術後合併症 (CD分類3以上, HR 1.54), 術後補助化学療法 (HR 0.44)が独立予後規定因子. 多発肝転移や腹膜播種例には長期生存なし (2yOS, H2/H3/P2/P3すべて0%). LNDのためのBDRに意義なし (2yOS R0Binf0N0; BDRなし68.6%, あり40.0%, p=NS, R0Binf0N+; BDRなし68.6%, あり40.0%, p=NS). 予防的肝切除に意義なし (2yOS R0Binf0Hinf0; 胆嚢床77.6%, S4a5 84.6%, major 83.3%, p=NS, R0Binf0Hinf+; 胆嚢床71.4%, S4a5 57.1%, major 25.0%, p=NS). Binf陽性例の成績は不良 (2yOS; Binf1/2/3, 33.7/18.1/15.7%). 16番LNDかつ転移陽性の2yOSは13%. PDはLN転移のみが進展様式のGBCで有効 (5yOS PDなし53.0%, あり84.6%, p = 0.05). 現在の方針となった2005以降 (後)と以前 (前)のstage別 (6版) 2/5年生存率は, stage IIが前 96.8/90.0%, 後100/87.5% (p = 0.97), stage IIIaが前 42.9/30.7%, 後63.8/54.7% (p = 0.17), stage IIIbが前 42.7/32.6%, 後64.6/39.2% (p = 0.12), stage IVaが前 25.0/25.0%, 後40.0/0% (p = 0.64), stage IVbが前 7.52/5.01%, 後49.0/27.6% (p < 0.001)であった.
【結語】GBCの手術成績は胆嚢周囲に小転移のあるstage IVbのadjuvant症例で改善を認めた
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