演題

胃癌手術症例の予後予測因子としての Glasgow prognostic score(GPS)の有用性

[演者] 赤丸 祐介:1
[著者] 和田 範子:1, 太田 博文:1, 森本 脩邦:1, 酒田 和也:1, 瀧内 大輔:1, 西田 謙太郎:1, 野々下 崇:1, 東口 公哉:1, 柴田 邦隆:1
1:市立池田病院 外科

【背景と目的】術前の栄養と炎症状態の指標であるGPSが,胃癌を含む各癌腫で予後予測因子として有用であるとの報告がなされている.今回われわれは当院における胃癌手術症例においての術前GPSの有用性について検討した.
【対象と方法】2005年から2014年までの10年間に,当院で術前化療なしで R0,R1切除術を施行した初発胃癌患者445例を対象とした.術前に低Alb血症(3.5g/dl未満)と高CRP血症(0.5mg/dl以上)のどちらも認めない症例をGPS-0,低Alb血症あるいは高CRPの一方のみを認める症例をGPS-1,ともに認める症例をGPS-2の3群に分類した.その他の因子とともに,予後との関連について単変量,多変量解析を行った.
【結果】 GPS 0/1/2 群の症例数はそれぞれ296/102/47例であった.各群の5年全生存率は85.0%,60.2%,52.6%であり,GPS-0群はGPS-1群,GPS-2群に比較して有意に予後が良好であった(p<0.001).一方,GPS-1群とGPS-2群の予後はほぼ同等であった(p=0.47).単変量解析では,年齢(70< vs 70≧),BMI(22≧ vs 22<),Hb(12≧ vs 12<),CA19-9(37≦ vs 37),深達度(pT1 vs pT2-4),リンパ節転移(N- vs N+)とともにGPS (0 vs 1.2)が有意な因子であった.しかし多変量解析では,年齢,リンパ節転移のみが独立した予後因子として残り,GPSは独立した因子であるとは言えなかった.
【結語】術前GPSの予後予測因子としての有用性を検討した.ひとつの指標にはなりうると考えられた.
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