演題

75歳以上の高齢StageI胃癌切除症例における予後予測因子の検討

[演者] 尾崎 和秀:1
[著者] 西岡 豊:1, 高田 暢夫:1, 坂本 真樹:1, 寺石 文則:1, 岡林 雄大:1, 澁谷 祐一:1, 中村 敏夫:1, 福井 康雄:1, 志摩 泰生:1
1:高知医療センター 外科

今回,我々は高齢者StageI胃癌手術症例における予後予測因子について検討を行なった.2005年3月から2013年12月までに胃切除を施行したpStage胃癌661例中75歳以上の192例を対象とした.対象群の5年生存率はOverall survival(以下OS)は66.9%でDisease specific survival(以下DSS)は95.5%であった.75歳未満(n= )に比べ,OSは有意に不良であり(p<0.0001),予後には他癌死を含む他病死が強く関与すると考えられた.我々は,対象症例における周術期の臨床病理学的因子と予後の相関について検討を行った.単変量解析にて,年齢(80歳≦;p=0.0058),PNI(45.9>; p<0.0001) ,腫瘍最大径(50≦;p=0.0017),%VC(81.1>; p=0.0005),CEA(5.0≦; p=0.0189),術中出血量(265ml≦; p=0.0001),術後合併症(Clavin Dindo分類Grade2≦;p=0.03)が有意な予後不良因子であった.多変量解析においてはPNI(ハザード比2.33, 95%信頼区間1.23-4.24, p=0.0058)と術中出血量(ハザード比2.20, 95%信頼区間1.21-4.01, p=0.01)が独立予後因子であった.
PNIと%VCにおける3群(A群;PNI≧45.9かつ%VC≧81.1, B群;PNI<45.9, %VC≧81.1またはPNI≧45.9, %VC<81.1, C群;PNI<45.9, %VC<81.1)に分類すると各群の5年生存率は,77.6%,55.6%,18.3%であった.
75歳以上のStage I胃癌手術症例において,術前呼吸機能とともにPNIが予後と相関しており,これらが低値である症例においては他病死による予後に関して十分考慮されるべきと考えられる.
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