演題

当院での腹腔鏡下および開腹下幽門側胃切除術における高齢者群,非高齢者群との比較検討

[演者] 荒谷 憲一:1
[著者] 桜本 信一:1, 中馬 基博:1, 若田 光男:1, 宮脇 豊:1, 郡司 久:1, 佐藤 弘:1, 山口 茂樹:1, 岡本 光順:1, 小山 勇:1
1:埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科

【目的】高齢者胃癌患者における腹腔鏡下幽門側胃切除術(LADG)および開腹下幽門側胃切除術(ODG)の術後短期成績を,それぞれの術式において非高齢者と比較し解析した.
【方法】対象は2013年1月から2016年10月までに胃癌に対し幽門側胃切除(治癒切除)をした439例.このうち,LADGを280例に,ODGを159例に施行した.それぞれの術式ごとに75歳以上の高齢者群,75歳未満の非高齢者群に分け(LADG; 高齢者群71例, 非高齢者群 209例 ,ODG;高齢者群 73例,非高齢者群 86例),患者背景,手術成績を後方視的に比較検討した.
【成績】いづれの術式においても,術前併存疾患を有する頻度は高齢者群で有意に高く,D2郭清の割合は高齢者群で有意に低かった.術後合併症の頻度においては,全合併症,Clavien-Dindo 分類 GradeⅡ以上,GradeⅢa以上に分類し発症頻度を比較したが,いづれの術式においても高齢者群,非高齢者群において有意差は無かった.合併症別の解析において,肺炎がODGにおいて有意に高齢者で多かった(高齢者群 8.2%, 非高齢者群 1.2%,p=0.0485)が,LADGにおいては有意差を認めなかった.それぞれの術式別に多変量解析を施行したが,年齢は独立した合併症危険因子とはならなかった.
【結論】進行度や患者背景により個々の施設において術式決定をするべきだが,高齢者における開腹手術は特に術後肺炎を合併する頻度が高く,注意を要する.
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