演題

胃癌に対するConversion SurgeryのCategory別の治療成績

[演者] 谷澤 豊:1
[著者] 坂東 悦郎:1, 徳永 正則:1, 入野 誠之:1, 幕内 梨恵:1, 川村 泰一:1, 絹笠 祐介:2, 上坂 克彦:2, 寺島 雅典:1
1:静岡県立静岡がんセンター 胃外科, 2:静岡県立静岡がんセンター 消化器外科

【背景】
StageIV胃癌には,P1, H1, M1(LYM)など,様々な病態があり,すべてのStageIV胃癌を一律にまとめて検討することは望ましくない.Yoshidaらは,StageIV胃癌を臨床病理学的に4つのcategoryに分類することを提唱している.Category 1 は#16a2/b1への転移,単発肝転移, CY1症例など(potentially resectable), Category 2は多発肝転移, #16a1/b2への転移を有する症例など(marginally resectable)とされる.また,Category 3/4は腹膜播種を有する症例で,Category 3は,腹膜播種のみ(potentially unresectable),Category 4は腹膜播種以外のM因子を有する症例(noncurable)とされる.Category1と2は'cure'を目指した治療がなされ,Category3と4は'care'が治療の中心となる.化学療法が著効し切除を試みたStageIV胃癌において,化学療法前のCategory分類が生存転帰に反映するかを検証した.
【目的】
化学療法前のCategory分類(Category1とCategory2)が生存的に反映するかを明らかにすること.
【対象と方法】
対象は2002年から2015年12月までに当院でStageIVと診断され,化学療法を施行し,その効果により切除可能と診断された24例.Category1: 17例,Category2: 7例の生存転帰を比較した.
【結果】
M因子はCategory1では,リンパ節が9例,CY1が7例,単発肝転移が1例であり,Category2では,リンパ節が5例で多発肝転移が2例であった.R0切除はCategory1の14例(82%),Category2の6例(86%)に施行できた.全症例の5年生存率は40%であり,R0切除例はR1/2・非切除例に比べ,有意に生存転帰が良好であった(p<0.01).R0切除された20例の5年生存率は,Category1で53%,Category2で32%であり,生存転帰に有意な差は認めなかった(p=0.74).病理組織診断でリンパ節転移を認めなかった6例に死亡例はなく,リンパ節転移を認めた14例に比べ,有意に生存期間が延長していた(p=0.03).
【結語】
Category 1とCategory 2では生存転帰に有意な差は認めなかった.化学療法後の胃切除では,リンパ節転移がないことが,生存転帰に影響していた.
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