演題

P0CY1胃癌に対する集学的治療の成績

[演者] 會澤 雅樹:1
[著者] 番場 竹生:1, 野上 仁:1, 松木 淳:1, 丸山 聡:1, 野村 達也:1, 中川 悟:1, 瀧井 康公:1, 藪崎 裕:1, 土屋 嘉昭:1
1:新潟県立がんセンター新潟病院 外科

【目的】P0CY1胃癌に対する導入化療ではCY陰転化によりR0切除が期待し得るが,その臨床的意義を明らかにすることを目的に当科における治療成績を検討した.
【対象・方法】2001年から2012年までにSLでP0CY1と診断した胃癌のうち,腹膜以外の遠隔転移症例を除外し,導入化療後に胃切除を行った57例を解析対象とした.臨床病理学的因子と化療レジメン,予後について後方視的に検討した.
【結果】全例で導入化療後に胃切除を施行しており,開腹時の腹膜所見はP0CY0が30例,P1CY0が2例,P0CY1が18例,P1CY1が7例で,32例ではR0切除を施行し得た.R0切除症例のMST,5生率はそれぞれ41.6か月,43.4%で,R1切除22例の13.3か月,17.1%と比較し有意に予後良好(P< 0.01)であった.導入化療の主なレジメンはSP療法25例,分割DCS療法14例,その他18例で,それぞれのR0切除率は57.1%,52.0%, 61.1%,5生率は56.8%,27.8%,22.2%であった.予後因子について検討したところ,腫瘍肉眼型(P< 0.01),腫瘍径(P< 0.01),病理組織学的リンパ節転移状況(P< 0.01),組織学的化療効果(P< 0.01),癌遺残度(P< 0.01)が予後と相関していた.多変量解析では,腫瘍の遺残(HR=3.630,95%CI:1.810-7.280,P< 0.01),肉眼型Type 4(HR=2.851,95%CI:1.227-6.624,P= 0.02)が独立した予後規定因子であった.【結論】導入化療後のR0切除率は56.1%で,R0切除症例の予後は有意に良好であった.導化療によるCY陰性化が予後を改善する可能性が示唆された.3剤併用と2剤併用レジメンのR0切除率は同等で,治療成績向上には薬剤投与経路の再考が必要である.
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