演題

骨盤内腫瘍に対する腹腔鏡手術と傍仙骨的アプローチを併用したハイブリッド手術

[演者] 服部 憲史:1
[著者] 中山 吾郎:1, 小林 大介:1, 田中 千恵:1, 山田 豪:1, 杉本 博行:1, 小池 聖彦:1, 藤井 努:1, 藤原 道隆:1, 小寺 泰弘:1
1:名古屋大学大学院 消化器外科学

【はじめに】骨盤内腫瘍に対する手術は,腫瘍の種類,悪性度,大きさ,局在などにより様々な工夫が必要である.当科では経腹的アプローチのみでは切除が困難な症例に対して,腹腔鏡と傍仙骨的アプローチを併用した手術を導入している.今回,当科の工夫を含めて手術手技について報告する.【手術手技】腹腔鏡操作:通常の腹腔鏡下TMEに準じて直腸の授動を行う.腫瘍の種類に応じて腸管切除の有無を決定し,直腸を温存する場合にはIMA-SRAは温存,MRAは切離する.腫瘍の局在に応じて可及的尾側まで授動を行い,腹側から腫瘍を確認する.傍仙骨操作:ジャックナイフ体位にて,仙骨外縁から対側皮下外括約筋外縁へS字状に皮膚切開をおく.仙骨外縁,仙尾関節,および坐骨直腸窩脂肪織を露出後,仙骨付着部で大殿筋を切離,仙尾関節で尾骨を切離する.尾骨から連続する腸骨尾骨筋を解放し,腹腔側からの剥離層と連続させる.正中で恥骨直腸筋を解放して腫瘍もしくは内外括約筋間層で直腸を剥離し,切除を行う.腸管再建後,恥骨直腸筋,腸骨尾骨筋および大殿筋を再建・形成し,閉創する.【症例1】49歳男性,BMI38の高度肥満,腫瘍最大径65㎜の直腸GIST症例.直腸超低位前方切除を伴う腫瘍摘出を施行.【症例2】49歳女性,仙骨前面から腸骨尾骨筋および内外括約筋間に続く最大径45㎜の多房性嚢胞性病を認め,尾腸嚢胞の診断で腫瘍摘出術を施行.【結語】骨盤内腫瘍に対する腹腔鏡手術と傍仙骨的アプローチを併用した手術は,良好な視野確保の下,確実な腫瘍切除,腸管の切除・再建も行うことができる有用な術式であると考える.
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