演題

下部直腸癌のCRT後NLRは予後不良因子になる

[演者] 西 正暁:1
[著者] 島田 光生:1, 吉川 幸造:1, 東島 潤:1, 徳永 卓哉:1, 柏原 秀也:1, 高須 千絵:1, 石川 大地:1, 良元 俊昭:1, 髙田 厚史:1
1:徳島大学病院 消化器・移植外科

【はじめに】好中球-リンパ球比(Neutrophil lymphocyte ratio: NLR)は全身炎症の指標とされ,大腸癌を含め,種々の癌で予後因子のなることが報告されている.今回,局所進行下部直腸癌CRT症例におけるNLRのCRT効果判定および予後との関連を検討した.
【方法】当科で2012年までに下部直腸癌に対してCRTを施行した75例(平均フォローアップ期間5.8年)のうち,放射線治療前後のNLRを測定しえた48例を対象とした.NLRは中央値でCRT前2.3,CRT後3.8をcut-offとし,NLRと臨床病理学的因子の関連を検討した.
【結果】全48例のうち男性32例,女性16例.年齢は66歳.CRT効果判定はGrade0:1例,1:31例,2:11例,3:5例.fStageは0:6例,Ⅰ:13例,Ⅱ:18例,Ⅲ:11例.
① CRT前NLR.OSはHjgh NLR群とLow NLR群に有意差を認めず(5-yr OS:High NLR82.3% vs. Low NLR84.8%: N.S).DFSにおいても両群間で有意差を認めなかった(3-yr:DFS:High NLR79.3% vs. Low NLR70.4%: N.S).NLRとCRT効果判定(Grade)の間にも相関関係を認めなかった.
② CRT後NLR.OSはHjgh NLR群は優位に予後不良で(5-yr OS:High NLR60.1% vs. Low NLR95.7%: N.S).DFSにおいてもHjgh NLR群は優位に予後不良であった.(3-yr DFS: High NLR62.6% vs. Low NLR82.6%: p<0.05)NLRとCRT効果判定(Grade)は相関する傾向を認めた(p=0.08).
【結語】下部直腸癌におけるCRT後High NLRは予後不良因子となる.

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