演題

当院における大腸癌転移性脳腫瘍の治療成績

[演者] 雨宮 浩太:1
[著者] 松澤 宏和:1, 河野 眞吾:1, 石山 隼:1, 杉本 起一:1, 五藤 倫敏:1, 福永 哲:2, 梶山 美明:2, 川崎 誠治:2, 坂本 一博:1
1:順天堂大学附属順天堂医院 大腸・肛門外科, 2:順天堂大学医学部 消化器外科

【はじめに】大腸癌の転移性脳腫瘍は転移性肝腫瘍や転移性肺腫瘍に比べ稀である.また,転移性脳腫瘍を認めた際にはすでに他臓器への転移を認め,予後不良なことが多い.今回当院での大腸癌転移性脳腫瘍症例を集積した.
【対象と方法】2004年~2016年の間に当院で大腸癌転移性脳腫瘍を認めた9症例をretrospectiveに解析した.
【結果】年齢の平均は66.2歳.男性6例,女性3例であった.原発部位は盲腸1例,上行結腸1例,S状結腸2例,直腸5例であった.転移性脳腫瘍が原発巣より先行して発見された,同時性の症例を2例認め,それらを除外した異時性の症例7例の,大腸癌手術日からの再発期間の中央値は1639日であった.転移性脳腫瘍が発見されてからの全生存期間中央値はそれぞれ176.5日,85日であった.転移性脳腫瘍発見時の他臓器への転移に関しては肝転移が4例,肺転移が8例あり,全ての症例で転移性脳腫瘍以外の他臓器転移を認めていた.転移性脳腫瘍の治療としては手術を施行したのが6例,全脳照射したのは3例,γ-ナイフ施行したのが4例であった.γ-ナイフによる治療を複数回行った症例も認めた.重複もあるが治療法ごとの生存期間中央値はそれぞれ80.5日,85日,268日であった.
【結語】転移性脳腫瘍が発見された時点で他臓器への転移があり,非常に予後は不良であった.しかし転移巣のコントロールが良好であれば比較的長期の予後が見込める可能性が示唆された.

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