演題

PP2-6

胆道内乳頭状腫瘍(IPNB,ICPN)の臨床病理学的検討

[演者] 根本 鉄太郎:1
[著者] 齋藤 拓朗:1, 樋口 光徳:1, 添田 暢俊:1, 押部 郁朗:1, 松井田 元:1, 遠藤 俊吾:2, 隈元 謙介:2, 五十畑 則之:2, 髙柳 大輔:2
1:福島県立医科大学会津医療センター 外科, 2:福島県立医科大学会津医療センター 小腸・大腸・肛門科

2010年改訂のWHO消化器腫瘍分類では,胆道癌の前浸潤性病変として,胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)および胆嚢内乳頭状腫瘍(ICPN)が示されている.当院におけるIPNBおよびICPNの臨床病理学的な検討を行った.【対象と方法】2011年5月~2016年12月に手術を実施し,病理組織学的検査により診断されたIPNB 4例およびICPN 9例を対象とした.【結果】IPNBは,男性1例,女性3例.平均年齢 64歳(53-75歳).初発症状は全て異なり,腹痛,腹部膨満,肝機能障害,腹部超音波検査での胆管腫瘍の指摘などであった.併存疾患は特発性門脈圧亢進症1例,胆管結石1例.腫瘍マーカーはCA19-9高値1例.占拠部位は全例肝門部.胆汁細胞診は4例中1例でclass Ⅴ.術前内視鏡的生検実施3例中IPNB2例,腺癌1例.全例で胆管癌に準じた手術を施行.病理組織は,4例ともIPNB high gradeの診断でリンパ節転移はなし.S-1による術後補助化学療法を2例に実施.観察期間の中央値は25ヶ月(5-30ヶ月)で無再発生存3例,再発死亡例1例.死亡例は,嚢胞状腫瘍破裂で発症しUFTによる化学療法奏功後に切除し,術後30ヶ月で原病死した.ICPNは,男性4例,女性5例.平均年齢 73歳(47-86歳).発症契機は腹痛1例,腹部超音波検査異常8例.併存疾患は,胆嚢結石3例,糖尿病2例,慢性肝炎2例,膵胆道合流異常症1例.腫瘍マーカーはCEA上昇1例.占拠部位は,底部3例,体部3例,頸部 2例,多発1例.CTによる病変部の造影効果は全例に認め,超音波造影剤による造影効果を7例に認めた.胆汁細胞診4例中2例でclass Ⅴ.術中超音波検査で深達度を確認後,胆嚢床切除5例,胆嚢全層切除4例を実施.合流異常を伴う1例は肝外胆管切除を加えた.病理組織は,low-intermediate grade;1例,high grade;8例.2例でMP以深の浸潤癌,3例にBilINの併存を認めた.リンパ節転移はなし.S-1による術後補助化学療法を1例に実施した.観察期間の中央値は18ヶ月(3-38ヶ月)で,全例無再発生存中である.【結論】IPNBは胆管拡張,ICPNは胆嚢隆起性病変として発見されていた.いずれもR0手術例の予後は良好であることから,胆道癌に準じた術式選択を選択すべきと考えられる.
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