演題

PP2-1

胃切除後の胆道結石症の検討

[演者] 木村 有希:1
[著者] 小泉 大:1, 三木 厚:1, 遠藤 和洋:1, 笹沼 英紀:1, 佐久間 康成:1, 細谷 好則:1, 北山 丈二:1, 佐田 尚宏:1
1:自治医科大学附属病院 消化器外科

【背景】胃切除後に胆道結石が6-37%発生すると報告されている.胆嚢結石には開腹又は腹腔鏡下胆嚢摘出術,総胆管結石には内視鏡的切石術が行われるが,胃切除後のためしばしば治療に難渋する.【目的】胃切除の術式,再建法の違いに注目し,胃切除後胆道結石症の特徴やその治療について検討した.【方法】2006年1月~2011年12月に施行した胃切除術1143例のうち,5年以上長期生存した938例を後方視的に検討した.【結果】胃切除後胆道結石症を49例(5.2%)に認め,治療は16例(1.7%)に施行された.術式別では,胆道結石を幽門側胃切除598例中25例(4.2%),胃全摘298例中18例(6.0%),噴門側切除13例中4例(30.1%)に認め,各々12例(2.0%),2例(0.7%),2例(15.4%)で治療を要した.再建法別では,胆道結石をRoux-en-Y法598例中34例(5.7%), Billroth-I法303例中13例(4.3%),Billroth-II法9例中1例(11.1%),Double tract法24例中1例(4.2%)に認め,各々11例(1.8%),3例(1.0%),1例(11.1%),1例(4.2%)に治療を要した.発見動機は,有症状群13例(81.3%),定期検査群3例(18.7%)で,急性胆嚢炎7例,急性胆管炎5例,急性膵炎1例を認めた.定期CT検査で総胆管結石を2例で認め,1例が血液検査で総ビリルビン値上昇を指摘された.結石の局在は,胆嚢結石のみ6例(37.5%),総胆管結石のみ3例(18.7%),総胆管+胆嚢結石7例(43.8%)であった.発見から治療までの観察期間は平均1392日(3-3761日).治療は,胆嚢結石のみでは全て開腹胆摘術が施行された.総胆管結石のみでは,ダブルバルーン内視鏡的逆行性胆管造影(DBERC)が施行され,2例は再発を認めなかったが,1例は胆嚢管に結石が嵌頓し,腹腔鏡下胆嚢結石術が施行された.総胆管+胆嚢結石症例では,まずDBERCで総胆管結石が採石され,その後胆嚢摘出術が施行された.【まとめ】当科の胃切除後胆道結石症は,既知の報告よりも低発生率であった.総胆管結石は再建方法に関わらずDBERCで採石を行い,その後,胆摘を行うことが可能であり,通常の総胆管結石症の治療戦略と同様な治療を行うことが可能である.
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