演題

PN1-1

遠位胆管癌切除症例の予後因子解析と補助化学療法の意義

[演者] 吉岡 伊作:1
[著者] 澤田 成明:1, 渋谷 和人:1, 関根 慎一:1, 真鍋 高宏:1, 渡辺 徹:1, 橋本 伊佐也:1, 北條 荘三:1, 奥村 知之:1, 長田 拓哉:1
1:富山大学医学部 外科学(第二)

<はじめに>胆管癌は外科切除が唯一根治を目指せる治療であるが再発例も未だ多く,課題がある難治癌である.今回遠位胆管癌切除症例における予後因子,および補助化学療法の意義について解析し検討した.
<対象と方法>1997年から2015年までに切除を行った遠位胆管癌43例,男性27例,女性16例,平均年齢72.1歳(48-87歳).術式は膵頭十二指腸切除術35例(PPPD 32例,PD2例,SSPPD1例),広範に進展する1例に肝右葉切除兼幽門輪温存膵頭十二指腸切除術,中部胆管に限局し全身状態不良もしくは高齢者の7例に対し胆管切除を施行した.これらについて患者背景,臨床病理学的因子,生存率,また術後補助化学療法として施行したGEM/S-1(GS)療法の成績について検討した.手術関連死症例は認めなかった.
<結果>進行度はstageIA:IB:IIA:IIB:III:IV=6例:4例:19例:12例:1例:1例であった.全症例の生存率は3年生存率45.2%,5年生存率は31.3%であった.術式別では膵頭十二指腸切除(HPD含む)と胆管切除の比較では,5年生存率はPD群 34.5%,胆管切除群 14.3%とPD群で良好な傾向であった(p=0.06).リンパ節転移は14例(32.6%)に認め,有無別の5生率は 10.7%,無 40.7%であり有意にリンパ節転移陽性で不良であった(p=0.008).また2007年以降当科では胆管癌切除後にGEM/S-1併用補助化学療法を施行しており,43例中12例に施行された.5生率はGS施行群57.1%,非施行群20.6%と有意にGS施行群で良好であった(p=0.04).
<結語>遠位胆管癌切除症例ではリンパ節転移は有意な予後不良因子である.またGS補助化学療法は予後延長に寄与すると考えられた.
詳細検索