演題

PM1-2

胆嚢炎症例に対する至適手術時期の検討

[演者] 石神 純也:1
[著者] 中島 三郎:1, 恵 浩一:1, 田辺 寛:1, 鶴田 祐介:1, 有上 貴明:1, 夏越 祥次:1
1:鹿児島県立大島病院 外科

<はじめに>胆のう炎に対する治療方針は診療ガイドライン(以下GL)に明記されており,その重症度に応じて至適な手術時期についても記載されている.一方で,炎症が臓器に及ぶ重症胆のう炎症例やPTGBD施行後の胆のう摘出術施行時期については不明である.中等度以上の胆のう炎手術症例の治療成績をretrospectiveに検討し,特にPTGBD治療後の至適な治療時期について考察を加えた.<対象と方法>2012年から2016年の3年間に経験した胆のう手術症例205例のうち,胆のう炎に対して手術を行った113例を対象とした.これら症例をGLに従って,軽症66例,中等症40例,重症10例に分類して臨床病理学的因子を比較した.PTGBD挿入は20例あり,その臨床経過を明らかにして,至適な治療時期についても考察した.<結果>中等度以上の胆のう炎症例は男性32例,平均年齢72歳,開腹率43%と軽症症例に比較して有意に高率であった (p<0.01).PTGBD挿入例では胆のう炎やPTGBDの手技による合併症は見られなかったが,非手術27%,他病死例2例存在した.中等度以上の胆のう炎症例の発症から手術時期と手術時間を検討したところ,有意の正の相関を認めた(r=0.41 p<0.05).手術時間270分以上の長時間手術症例は7例あり,全例で開腹移行症例,100日以上経過後の手術が4例,胆嚢管処理困難5例であり,重症度やPTGBD挿入の有無は関係していなかった.<まとめ>中等度以上の胆のう炎は男性,高齢者に多く,開腹移行割合の高い難易度の高い手術になっていた.PTGBDによる症状のコントロールは良好であった.手術時期と手術時間の検討の結果,PTGBDの有無にかかわらず,中等度以上の胆のう炎症例では全身状態改善したのち,速やかな手術が望ましいことが示唆された.
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