演題

PL2-3

肝門部領域胆管原発のNeuroendocrine Carcinomaの1例

[演者] 沖川 昌平:1
[著者] 大野 吏輝:1, 金本 真美:1, 藤井 正彦:1, 大谷 広美:1, 原田 雅光:1, 河﨑 秀樹:1
1:愛媛県立中央病院 消化器外科

胆道原発の神経内分泌癌(Neuroendocrine Carcinoma:NEC)は非常に稀な疾患であり,その予後は腺癌と比較して不良とされている.今回われわれは肝門部領域胆管原発のNECの1切除例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
症例は72歳女性.検診目的の腹部USで肝内胆管の拡張を指摘,精査加療目的で当科に紹介された.腹部造影CTで左右肝管合流部から遠位胆管にかけて造影される壁肥厚を認めた.PET-CTでは壁肥厚部位に一致してFDG集積(SUVmax=8.1)を認めた.また,胆汁細胞診では腺癌細胞と同時にSynaptophysin陽性,CD56陽性の腫瘍細胞を認め,NECへの分化を伴う肝門部領域胆管癌を疑った.亜全胃温存膵頭十二指腸切除術+リンパ節郭清を施行し,術後経過はおおむね良好で退院となった.病理組織学的所見では,高分化腺癌とNECが併存するも,高分化腺癌成分の割合は10パーセント以下であった.以上より胆管原発のSmall cell NEC, Bpd, pT3a, N0. M0, pStageⅡAと診断された.術後補助化学療法として現在VP-16+CDDP療法(EP療法)を開始している.
胆道原発のNECは報告例が少ないものの,根治切除を目指したR0手術を施行している症例が多い.R0手術が可能であった症例の中には,肺小細胞癌に準じてプラチナ系製剤を中心としたEP療法やCPT11+CDDP療法(IP療法)を術後補助化学療法として行い,良好な経過が得られた症例も報告されている.本疾患の明確な治療コンセンサスは十分に得られていないのが現状であり,今後さらなる症例の集積が必要と考えられる.
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