演題

PK3-6

膵神経内分泌腫瘍の治療成績

[演者] 重政 有:1
[著者] 福嶋 絢子:1, 田上 幸憲:1, 村上 豪志:1, 荒井 淳一:1, 稲村 幸雄:1, 黨 和夫:1, 石川 啓:1, 岩崎 啓介:2
1:佐世保市総合医療センター 外科, 2:佐世保市総合医療センター 病理

【目的】膵神経内分泌腫瘍(pancreatic neuroendocrine tumor: P-NET)は2015年の膵・消化管神経内分泌腫瘍(NET)診療ガイドラインでは外科的切除が推奨されている.その進行に関しては緩徐に進行するものから早期から肝転移,リンパ節転移を伴うものまで様々である.今回,当科で経験したP-NET切除例をretrospectiveに検討した.【対象】2010年1月から2016年10月までに当科で切除を行ったP-NET症例は11例であった.原発巣を切除した症例が9例,肝転移巣の切除を行った症例が4例(同時性1例,異時性3例,重複あり)であった.【結果】異時性肝転移症例の原発巣切除から肝転移巣発現までの期間はそれぞれ18年,8年6ヶ月,1年10ヶ月であった.原発巣を切除した9例の内訳は男性3例,女性6例,年齢中央値58歳(37~80歳),腫瘍径中央値2.6cm(0.5~9cm),腫瘍の局在:膵頭部1例,体尾部8例.機能性1例(インスリノーマ),非機能性8例.術式は膵頭十二指腸切除術1例,尾側膵切除術7例,核出術1例(インスリノーマ).NET-G1 3例,G2 6例,Ki67指数中央値G1 1%(0.6-1.3%),G2 9%(3.0-16%),脈管侵襲なし6例,あり3例,リンパ節転移あり2例(いずれもG2症例),なし7例,肝転移あり2例(同時性1例,同時性+異時性1例,いずれもG2症例)であった.肝転移に対する治療は同時性+異時性肝転移症例1例:切除+ラジオ波+薬物療法(小結節あり,フォロー中),異時性肝転移症例2例: 切除+TACE+薬物療法1例(SD),切除のみ(再発なし),同時性肝転移症例1例:TACE+薬物療法1例(SD).フォローなしの1例を除く10例いずれも生存中で生存期間は169-1639日(中央値1124日)であった.【まとめ】原発巣切除後5年以上経過して再発を認める症例があることから長期のフォローが必要である.G1症例では再発がなく予後良好であった.進行再発症例でも手術と化学療法,放射線治療を含めた積極的治療で比較的良好な予後を得られた.
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