演題

PK1-4

ヒト膵管腺癌産生エクソソーム中におけるインテグリンα6の発現

[演者] 麻田 貴志:1,2
[著者] 中畑 新吾:2, 市川 朝永:2, 鎌田 徹:2, 森下 和広:2, 七島 篤志:3
1:宮崎大学附属病院 呼吸器・乳腺外科, 2:宮崎大学医学部 機能制御学講座 腫瘍生化学分野, 3:宮崎大学医学部 肝胆膵外科学

我が国における全膵管腺癌(pancreatic ductal adenocarcinoma: PDAC)症例のうち発見時に手術が可能な症例はわずか20%弱である.従って発見された時点では手術適応がないことが多い.エクソソームは耐久性のある細胞特異的な脂質微小胞(径30~100nm)であり,尿,血液,そして唾液といった様々な体液中に存在している.近年,腫瘍細胞由来のエクソソーム中に特異的なタンパク質やmiRNA が存在している可能性が指摘されており,これらを新たなバイオマーカーとして疾患の診断に利用しようとする動きは世界的な潮流になりつつある.我々はPDAC cellが産生するエクソソーム中に含まれるタンパクの網羅解析を行った.その結果,エクソソーム中に含まれる複数のタンパクを同定した.このうちインテグリンα6(ITGA6)について着目し,正常膵組織とPDAC組織間でmRNAの発現を比較した結果,インテグリンα6のアイソフォームに発現量の差を認めた.また,PDAC患者より採取した血液からエクソソームを回収し,インテグリンα6の発現を比較した結果,術前・術後でインテグリンα6のアイソフォームの発現比が異なっていた.PDACにおいて,血液中エクソソームのインテグリンα6アイソフォーム発現比を測定することが診断および予後予測に役立ち得ると考えられた.
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