演題

PJ3-2

高齢者に対する膵頭十二指腸切除術の―安全性と妥当性―

[演者] 鹿野 敏雄:1
[著者] 竹田 直也:1, 雫 真人:1, 末永 泰人:1, 坂田 和規:1, 砂川 祐輝:1, 服部 正嗣:1, 寺本 仁:1, 丸山 浩高:1, 森 敏宏:1
1:市立四日市病院 外科

【緒言】近年,高齢者に対する消化器外科手術件数は増加してきており,また,安全性においても手術手技・術後管理などの改善に伴い良好な結果を得られるようになってきた.しかしながら,膵頭十二指腸切除術(Pancreaticoduodenectomy:以下,PD)については膵液瘻などにより重篤な合併症を招くこともあり,高齢者に対して安全に施行可能であるかは不明なところも多い.今回,当科で施行した高齢者PD症例から,その安全性などを検討する.
【対象および方法】2009年4月より2015年3月までの6年間に当院でPDを施行した51例.75歳以上の高齢者群(A群:24例)と74歳以下の対照群(B群:27例)の手術時間,出血量,術後合併症,術後平均在院日数などを比較検討した.また,80歳以上の超高齢者群(C群:12例)と79歳以下の対照群(D群:39例)についても同様の検討を行った.
【結果】手術時間,出血量,Grade B/Cの膵液瘻発生率については有意差を認めなかった(A群:B群,手術時間394±62分:423±48分,出血量690±379ml:631±347ml,膵液瘻3/24:4/27).術後在院日数についてはA群のほうが有意に短かった(A群:B群,23±8日:36±21日).また超高齢者においても同様の結果で,手術時間,出血量については有意差を認めなかった(C群:D群,手術時間387±22分:386±51分,出血量604±237ml:530±384ml).術後在院日数についてはC群のほうが有意に短かった(C群:D群 22±6日:32±18日).
【結語】高齢者についてもPDは比較的安全に施行可能であるが,高齢者手術については暦年齢よりも肉体年齢を鑑みて手術の適応を決める必要があると考えられた.
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