演題

PJ2-2

Geriatric Nutritional Risk Indexの膵頭十二指腸切除術後SSI予測因子としての有用性

[演者] 船水 尚武:1
[著者] 小山 能徹:1, 百瀬 匡亨:1, 平本 悠樹:1, 飯田 智憲:1, 栗原 和直:1, 中林 幸夫:1
1:川口市立医療センター

【目的】GNRI (Geriatric Nutritional Risk Index) は2005年にBouillanneらが考案したアルブミン,身長,体重などを用いた栄養スクリーニングツールである.高齢者の予後予測に有用とされていたが,近年では透析患者,心不全患者に対する予後予測の指標としても有用であるとの報告がなされるようになり,注目されている.今回,我々は術前のGNRIを用いて,膵頭十二指腸術後のSurgical Site Infection (SSI)の予測因子の一つとして有用であるかを検討した.

【対象】2007年から2014年における当院において施行された膵頭十二指腸切除術を受けた患者84人を対象とした.

【方法】GNRI=[14.89×血清アルブミン(g/dL)]+[41.7×(現在の体重/標準体重)]で算出された.また,現体重が標準体重を超える場合は,その比を1とし,標準体重は身長(m)2×22 で計算された.SSI群(N=9)と非SSI群(N=75)とでGNRIの比較が行われた.また,ROC曲線よりGNRIのカットオフ値を設定し,カットオフ値で2郡に分けた際のSSI発生率の差を比較検討した.

【結果】SSI群(N=9)は非SSI群(N=75)と比較し,有意にGNRIが低い傾向であった(P=0.0004).またROC曲線によりカットオフ値を94で設定するとGNRI94以下の群(N=17)はGNRI94未満の群(N=67)と比較するとSSI患者(SSI発症率それぞれ35%,4%)が有意差をもって多いことがわかった(P=0.0017).その際の感度は66.7%,特異度は85.3%でありlikelihood ratioは4.55であった.

【結論】低栄養状態はSSIのリスクファクターと考えられている.栄養状態を評価する指標であるGNRIは膵頭十二指腸切除後のSSI発症リスクの指標として有用である可能性がある.
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