演題

PJ1-6

膵癌根治切除後の再発病巣に対する局所治療の検討

[演者] 山田 美鈴:1
[著者] 益子 太郎:1, 藤城 健:1, 古川 大輔:1, 矢澤 直樹:1, 中郡 聡夫:1, 貞廣 荘太郎:1, 小澤 壮治:1
1:東海大学付属病院 消化器外科

【はじめに】膵癌根治切除例の再発は孤立性のことは少なく,複数臓器に及ぶことがほとんどで,外科的切除や放射線療法といった局所治療の適応は限られる.今回,膵癌根治切除後の再発に対し,局所治療を施行した症例を検討した.

【対象・方法】2006年1月から2016年6月まで当科で根治切除を行った膵癌症例356例のうち,再発病巣に対して外科的切除,重粒子線治療を行った5例を対象とした.これら5例の原発巣切除から再発までの期間(無再発期間),再発部位と再発病巣切除後の予後について検討した.残膵再発の残膵切除例は除外した.
【結果】
平均年齢は68.5歳(56~83),初回切除術式は,膵頭十二指腸切除4例,体尾部切除1例で,組織型は全て中分化から高分化腺癌であった.再発部位は肺1例,局所3例,局所および肺が1例であった.原発巣切除後から初回再発までの無再発生存期間の中央値は14.0か月(5.6~24.3)で,無再発期間が1年を超える症例は3例,1年以内の症例が2例であった.無再発生存期間が1年を超える症例の再発部位は局所1例,局所及び肺が1例,肺1例であった.
肺転移は2例とも切除し,長期生存している.1例目は,初回手術後23か月で肺転移をみとめ,転移巣を切除後5年6か月,初回手術からは8年8か月再発なく生存している.2例目は初回手術後23か月で局所再発し,化学療法および重粒子線治療を行い局所制御可能であった.局所再発後26か月で肺転移をみとめ,肺切除を行い初回転移後3年,初回手術後5年間生存している.5年以上の長期生存例を2例経験した.
【結語】
根治切除後の再発に対し局所治療が有効であり長期生存を得た症例を経験した.再発に対する標準的治療は化学療法であるが,局所治療が有効な場合がある.
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