演題

PI3-2

切除可能膵癌術後早期再発症例における術前及び術後因子の検討

[演者] 大野 慎一郎:1
[著者] 足立 智彦:1, 日高 匡章:1, 曽山 明彦:1, 夏田 孔史:1, 藤田 文彦:1, 金高 賢悟:1, 高槻 光寿:1, 江口 晋:1
1:長崎大学大学院 移植・消化器外科学

(背景)膵癌は生物学的悪性度が高く,Borderline resectable(BR)症例に対する標準的治療として術前化学・放射線療法が広く知られている.しかし,Primary resectable(PR)の診断で手術を施行されても,早期に再発する例も少なくなく,近年PR膵癌に対する術前化学療法を含めた集学的治療の可能性が模索されている.
(目的)PR膵癌術後早期再発症例の術前及び術後因子を解析し,早期再発症例の予測が可能であるかを検討した.
(対象)2008年1月から2016年5月の間に浸潤性膵管癌に対し手術を行った131例のうちNCCNガイドライン2015の切除可能性の判定基準で切除可能と判定された64例.男性40例,女性24例で平均年齢は68歳であった.術後6か月以内に再発した群を早期再発群とし,早期再発群20例と術後6か月以降に再発あるいは再発しなかった群44例に群層化.術前因子(年齢,性別,DUPAN2,SPAN,CEA,CA19-9,腫瘍サイズ(TS2を基準),CH,DU,S,RP,PV,A,PL,OO,N)及び,術後因子(手術時間,出血量,輸血の有無,分化度,間質型,pCH,pDU,pS,pRP,pPV,pA,pPL,poOO,pN,pPCM,pBCM,pDPM,補助化学療法の有無)について検討した.
(結果)術前因子で有意な指標は認めなかった.術後因子ではpOO(+),pDPM(+),補助化学療法施行(-)群で有意に6カ月以内再発が多く,多変量解析ではpDPM(+)が危険因子として認められた.また早期再発後生存期間の中央値は6か月と短かった.
(まとめ)術前にPR膵癌の早期再発指標となる因子は認めなかったことより,PR膵癌は手術先行とするが,剥離面陰性を目指す手術手技及び確実な補助化学療法の導入が肝要と考える.
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